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に右上がりになっている事が確認できない。この試験の中でハイドレートの生成が困難だったと考えられる点として限界温度よりわずかに温度が下がった程度であった事や供給する水が常時、ボイラーから送られてくる新しい水であった事が考えられる。この試験からは温度11〜12℃程度で水と炭酸ガスを合流させてもハイドレートの生成が確認できなかったことだけが明白になった。もう少し温度を低下させればハイドレートの生成が確認できたと考えられるが、実船システムでは分離排出を前提にしているため、ハイドレートの生成が実質上悪影響を及ぼす事は考えられないので、これ以上の試験は中止した。
3.4.4評価
20kwスターリングエンジンを運転する時に高圧燃焼器より排出され凝縮器で液化される排ガスは液化炭酸ガス:25〜32kg/h、凝縮水10〜13kg/hである。これに対応して700kg/cm2まで加圧可能なプランジャー式排出ポンプを選定し流量制御と吐出圧に問題ないことを確認した。
排出システムとしては凝縮系が正常に作動すれば対応して、いかなる流量変動にも作動可能で現時点で十分実用化可能である。
また、流速3.5cm/s、温度12℃付近でハイドレート生成試験を実施したがハイドレートの生成が観察上にも圧力上にも明白に現れなかった。

 

 

 

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