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挨拶

国連人口基金事務局長
ナフィス・サディック
代読:北谷勝秀 国連人口基金上級顧問
ご参集の各国国会議員の皆様、ご来賓の皆様方、人口・水資源・開発に焦点を当てた第13回人口と開発に関するアジア国会議員代表者会議の開催にあたり、国連人口基金(UNFPA)を代表してここで皆様にご挨拶できることを大変うれしく思います。ナフィス・サディックUNFPA事務局長は、この重要な会議に参加できないことを大変残念に思っておりますが、これから2日間にわたって行われる討議にUNFPAが皆様と共に参加できることを光栄に思うと同時に、この会議の結果を楽しみにしていることを皆様にお伝えするよう、仰せ付かって参りました。
最初に、この会議の主催者でいらっしゃる前田福三郎(財)アジア人口・開発協会(APDA)理事長、ならびに桜井新人口と開発に関するアジア議員フォーラム(AFPPD)議長に心から感謝を表明させていただきます。また、笹山幸俊神戸市長、および会議開催準備に携わられた皆様のご支援と歓待に感謝の意を表します。
皆様方、本会議のテーマは、1996年11月にローマで開催された国連世界食料サミットの前に開催された「国際食料安全保障・人口・開発議員会議」および同サミット開催中に各国国家元首の間で締結された合意を補完するものであり、特に意義深いテーマです。
この会議において世界の指導者たちは、貧困を撲滅し、特に先進国における持続可能でない消費・生産パターンをやめて、より良い土壌および水資源を管理することが将来的な食料安全保障の確保を大きく左右することを認識しました。これらの優先事項にきちんと焦点を当てるために、彼らは幅広い社会経済開発戦略を呼びかけ、また同時に人口や環境の問題を全面的に開発戦略に取り込む必要性を確認しました。
特に、世界の指導者たちは食料安全保障を確保する責任は男女共に負担すべきであることを認識しています。そしてこの目標を達成するため、教育、信用(金融)、技術、そしてリプロダクティブ・ヘルスケアと家族計画を含むプライマリー・ヘルスケアをより多くの人が利用できるようにすることで、男女の生産とリプロダクティブ(再生産)に関わる役割を改善する政策を推し進めることを、各国政府が合意しています。
ローマ・サミットの直前にAFPPDが開催した国際食料安全保障・人口・開発議員会議において、参加国会議員の皆様は「人口を早い段階で安定させることが持続可

 

 

 

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