歓迎挨拶
神戸市長 笹山幸俊 アジアの各国から国会議員の代表の方々を神戸にお迎えし、神戸市民を代表してご挨拶させていただく機会を頂戴し、大変光栄に存じますとともに、心から歓迎を申し上げたいと思います。 今世紀に入りまして、我々人類はかってない規模の人口増加を経験いたしております。そのため食糧不足、貧困、環境破壊、都市化などのさまざまな問題が、地球規模で起こっております。特に世界の人口の約60%を占める、私たちが属するアジアでは、深刻な問題となっております。 そうした中で、これらの問題解決に向けて、昨年までは女性に焦点をあてて、討議をされ、マニラ議決を採択され、今回は『人口と水』というテーマで、地球という視点から見た水について、ご議論がなされると伺っております。水は人類の生存と経済や文明の発展に欠くことのできないものであり、会議の実り豊かな成果を期待いたしております。 さて、神戸市は、1989年に国連人口基金のご支援ご指導のもとに、アジアの人口問題、特に人口の都市集中に伴うさまざまな都市問題の解決のために、「神戸アジア都市情報センター」を設立いたしました。そして各種の都市問題解決に向けての調査、研究を行うとともに、毎年、アジアの都市行政官の研修事業を行って、すでに40都市以上の都市行政官を神戸にお招きいたしております。 1993年には、財団法人神戸国際協力センターを設立し、発展途上国からの研修生を受け入れるとともに、神戸のNGOと協力活動も行っております。また、1996年には、WHO神戸センターを開設し、都市化やスラム化、高齢化に伴う健康問題の調査研究を行っております。 神戸は国際港湾都市として発展し、古くからアジアとの結びつきが深く、これら3つのセンターを窓口に、今後もアジアの諸都市と自治体レベルで相互に協力し合えるシステムを築きたいと考えております。 あの大震災から2年が経ちました。震災当時、皆様の国々から、暖かいご支援をいただき、市民を勇気づけていただきましたことに、この場をお借りいたしまして、厚く御礼申し上げます。 私は、皆様方からの暖かい友情にお応えすることができる最良の方法は、すべての市民と手を携えて、神戸を一日も早く復興させることだと考えております。神戸は震災を機に、産業構造の転換や市民生活、福祉水準の向上など、先駆的な街づくりに取
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