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2. 研究の目標

溶接構造物の強度の推定精度の向上を図る為の残留応力の研究要素として、1)残留応力の計測法、2)残留応力の計算法、3)実船での残留応力の大きさと分布がある。
これらの要素を満足するために本研究部会では次の研究項目を目標に上げた。
(1)残留応力の実用的な計測法の開発
現行の計測法で実用的なものを選び、その特徴を掴んで実船での残留応力把握に耐えうる実用的な計測法を開発する。
(2)残留応力の実用的な計算法の開発
現在いくつかの残留応力の解析方法が提案されているが、これらの有用性を検討して構造設計に使用できる実用的な計算法を作成、提案する。
(3)実船における残留応力の実態の把握
建造中の実船の残留応力の大きさとその分布は現在殆ど分かっていない状態にある。これを(1)の計測法で計測し、その実態を把握し合わせて(2)の計算法の精度確認を行う。
これらの研究項目を目標にすることにより、本研究部会の目的とする「残留応力の実用的計測法および計算法の確立と溶接構造物の強度推定精度の向上」を達成する事が可能となってくる。さらに残留応力の構造強度に及ぼす影響を合わせて検討し、今後の研究につなぐ足がかりとした。

 

 

 

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