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(6) 翼の面積
(a) 投影面積(プロジェクト・エリア)(Ap)
翼をプロペラ軸に直角な平面上に投影した面積のことである。投影面積(Ap)を全円面積で割ったものを投影面積比(ap)という。
(b) 伸張面積(デベロップド・エリア)(AD)
翼の圧力面の実際の面積をいい、伸張面積(AD)を全円面積(A)で割ったものを伸張面積比(aD)という。ADとApとの間には、次の近似関係がある。

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(c) 展開面積(エクスパンデッド・エリア)(AE)
プロペラの半径方向の切断面を直線上に展開して、前後緑に相当する点を結んで得られる展開された輪廓の囲む面積を展開面積という。
展開面積(AE)を全円面積で割ったものを展開面積比(aE)という。
近似的には。
Ao≒AE、aD≒aEである。
(7) 翼幅比
(a) 平均翼幅比(bm)
1枚の翼の伸張面積を翼の長さ(プロペラ半径からボス半径を引いたもの)で割った値を平均翼幅といい、平均翼幅を直径で割ったものを平均翼幅比という。
(b) 最大翼幅比は(bmax)
1枚の翼の最大幅を直径で割ったものである。
(8) 翼断面形状
エーロフォイル型とオージバル(円弧背面)型などがある。長近のプロペラ、たとえばAU型プロペラ等では、翼先端付近ではオージバル型とし、それより内側ではエーロフォイル型として、キャビテーションや空気吸込みを有効に防止する考慮を行っている。
高速艇のように船の速度が早く、立機の出力も大きくなると、プロペラのキャビテーションはエーロフォイル断面やオージバル断面ではなかなか防止できなくなる。このような場合は、ホロー・フェイス新面が使用され、さらに高速になるとSC断面が用いられる。(図2.3参照)

 

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図2.3 翼断面形状

 

 

 

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