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2.5 旋回

2.5.1 舵の旋回作用

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第2−14図

直進中の船が舵角θの転舵をして、舵圧Pnを生じたとする。舵圧Pnの航進方向分力、即ち抗力PDは船の前進抵抗を増大し、旋回中の速力低下の主因となる。
またPnの航進直角方向分力、即ち揚力PLは船を旋回させる。船の重心Gに横方向の互いに大きさが等しく方向反対の2力PL、−PLを加えて考えると、GP≒L/2であるから舵のPLと重心の−PLにより旋回モーメン(M)=PL・L/2=Pn・1/2・cosθを生ずると共に、重心に作用するPLにより旋回円の外側に押し出されるが、船の横抵抗が非常に大きいのでその量は少ない。

 

2.5.2 旋回圏(TURNING CIRCLE)
船の重心(G)の旋回軌跡をいう。これに伴う呼称を挙げると、
(1)旋回縦距(ADVANCE、略号DA)
旋回開始点より船が90°回頭した点までの原針路方向の前進距離。
(2)旋回横距(TRANSFER、略号Dt)
原針路より船が90°回頭した点までの横進距離。
(3)旋回径(TACTICAL DIAMETER、略号DΥ)
原針路より180°回頭した点までの横方向距離。

 

 

 

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