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(2)諸係数の想定
軽荷重量(LW)とは、すべての艤装品や機関部品を搭載し、工事が完了した状態での船の重量をいい、船殻・艤装・機関及び電気の合計重量である。
軽荷重量=CN×CL
ただしCLは類型船から求めた係数

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軽荷重量(LW)に船主要求による載貨重量(DW)を加えて満載排水量(△F)を求める。ここでCB船種、速力等に対し適切なものかどうかを確かめる。次にCpを選び、CB/CF=CMとしてCMが求められる。この段階でCW、Lcb、舷弧、梁矢等の見当をつけておく。
(3)主機関の想定
航海速力(VS)に対する所要馬力を推定し、主機関、最適プロペラ直径、軸心の高さ、プロペラ間隙、舵の寸法及び計画トリムの想定を行う。馬力の推定には類型船のCadmによる方法、V√L〜BHP/△F曲線、類型船の速力試験又は水槽試験データーの解析等がある。
(4)一般配置の想定
(a)機関室の長さ及び位置
(b)隔壁教及び配置
船首隔壁の位置は次のように規定されている。
(調船規則)FPより5%L以上、8%L以内とすること。
(鋼船構造規程)FPより踊ること5%Lより小さくない所に設けること。
ただし、喫水線の下方のいずれかの部分がFPの前方にある船舶については、次の各点のうち、FPからの距離が最小となる点から測ること。
(イ)当該いずれかの部分がFPの前方に張り出している距離の1/2の距離にある点。
(ロ)FPから測って、船の長さの1.5%に相当する距離にある点。
(ハ)FPから前方に測って3mの距離にある点
注;船の長さはLpp又はLWL×96%のうちいづれか大なる方を採る。
(船舶区画規程)FPから5%Lの所から3.05メートル後方の間に設けること。
(小型船舶安全規則)沿海以上の網船の場合は船首から船の長さの5%から13%迄の間に設けること。ただし限定沿海以下の船はこの限りではない。
(c)貨物倉の数・倉口寸法及び配置
(d)主要なタンク配置及び容積
(e)船楼及び甲板室の配置
(f)甲板機械の配置
(5)容積の想定
一般配置の想定がおわれば、貨物倉容積を概算する。もし、与えられた条件を満足しない場合は、主要寸法にさかのぼり再検討を行う。

 

 

 

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