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小径孔のままでのはめ込みによる穴埋めは、割れ発生の恐れがあり好ましくない。現場の状況に応じて。第7.2表に示す方法がある。強度、外観上、問題があるので、どれの方法を採用するか、検査官、船主等と相談して決めるべきである。

7.4.4. その他の手直し

(1)局部的な大曲り

板材の自由端等は、ブロック反転時等に、局部的に大きく曲ることがある。過度の加熱による曲り直しでは、材質が硬化して脆くなるので、一部新替をした方がよい。(第7.8図)

(2)板付けビードの割れ

板付けビードの割れのまま、水溶接すると割れが伝わることがある。仮付けビードをハツリ取って再仮付けをするのが原則である。

(3)母材、溶接のビード割れ

○細くて短い割れ 割れの部分を完全にハツリ取って、溶接で埋める。

○比較的太くて長い割れ 割れがそれ以上進行しないように、割れの両止りにストップ、ホールをあける。割れの部分が完全になくなるまでハツリで両面から堀る。溶接後、ストップボールを両側から溶接で埋める。

○複雑な割れ

板の一部を新替する。

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(4)ダボハツリ

船殻全面にわたって、全部ハツリ取るのが一般である。特に露出部は、外観上、評価の対象となるので入念に仕上げる必要がある。

(5)傷直し

傷は母材の欠陥の一種である。従って全面にわたって、目立つものは溶接ビードで補修しなければならない。更に外板、甲板、居住区等の露出部は、外観上、ビードをグラインダーで仕上げるのが一般である。

(6)ノッチ

 

 

 

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