日本財団 図書館


第5章 船台作業  

5.1 船台作業の概要  

 船台作業の中心は次の三つである。  

(1)盤木及び進水作業  

(2)ブロックの建付け及び取付け作業  

(3)溶接作業  

  船台作業には他の先行工程に比べて種々不利な特殊性がある。  

(1)取り扱う対象物が形状、重量ともに大きい。(ブロック単位)  

(2)船殻の最終仕上げ工程であり、関連職種が多種多様である。  

(3)船型保持が他に比べて難かしい。  

(4)作業環境が他の工程と大きく異なる。  

 (a)屋外作業であり、気象条件に大きく影響される。  

 (b)高所、狭隆作業が伴ない不安定要素が潜在する。  

 (c)作業姿勢が一定でなく、能率上、精度上不利である。  

 (d)船台傾斜があり、かつ不安定な盤木上での作業である。  

(5)日程、人員配置等ち密な計画、管理を必要とする。  

(6)熟練した作業者を必要とすることが多い。  

(7)作業場が広く、工事進捗度が具体的に握みにくい。  

 船台工事の基本は“船型保持”であり、管理の基本は“日程計画を守る”ことである。そのためには、人員、材料、環境、タイミング、精度等が管理の対象となる。  

 船台作業を進めるにあたって常に留意しなければならない点を挙げる。  

(1)船型保持を第一条件とする。  

(2)ブロック搭載後、建付け、取付け、溶接と即座に行う。  

(3)艤装工事との関連性、タイミングに配慮する。  

(4)諸種の検査に合わせて区画ごとに纏めて行く。  

(5)安全第一とし、作業環境(足場、照明、換気等)に留意する。  

(6)工事進捗及び、人員配置状況を毎日把握すること。  

5.2 船台準備作業  

 船台準備作業とは位置出し及び盤木作業をいう。  

(1)船体据付け位置の位置出し

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION