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(2)照明装置

機関室の照明及び居住区画の照明には蛍光灯及び白熱灯が使用されているが、最近では倉庫、外部通路などを除いてほとんど蛍光灯が採用されている。照明回路は、分電箱を通じて給電され、1つの最終支回路に十数個の電灯やレセプタクルが接続されている。甲板上の照明は投光器が使われ、白熱灯、水銀灯又はハロゲン灯型が使用されているが、船名表示板、煙窓マーク、救命ボート、舷門用の照明としても使用されている。上甲板照明用の投光器の装備場所は船橋の両舷、各ポスト、前マスト等に装備される。

可燃性ガス又は爆発生ガスが蓄積する可能性のある区画、蓄電池室、塗料庫、タンカーのポンプ室、タンカーの上甲板の空所には防爆灯を装備することが規則によって定められている。この防爆灯は船級協会によって認められたものでなければならない。

船が夜間に航行するために航海灯及び信号灯が装備される。航海灯にはマスト灯、舷灯、船尾灯があり、信号灯には停泊灯、航行不能灯、危険物積載灯等種々のものがあり、灯具は国家機関に認定されたものや港湾規則に規定されたものを使用しなければならない。

また、昼間のモールス信号用として昼間信号を装備することが義務付けられている。主竈源喪失時、救命艇又は救命いかだの装備場所に近づけるよう自動点灯する非常灯が義務付けられており、蓄電池から給電される5〜10Wの白熱灯を外部通路への主要な出入口、通路、階段、主配電盤、発電機付近、舵室等の重要な場所に設ける。非常用発冒機が装備されている場合には、非常灯は一般照明電灯と兼用し、その一部を点灯するように計画されている。

この場合にも蓄電池による非常灯が装備されていることがある。


(3)通信装置

通信装置には、船内通信、信号及び警報の諸装置が含まれており、船舶の自動化が発達する以前では、計測装置等もこの範囲に含まれていたが、現在では機関に関連する警報装置及び計測装置等は自動化装置として扱われている。

船内においては、放送、電話、ベル又はブザー等による通信及び信号等が多種多様にあるが、所要に応じて形式を考慮した上で決定を行う。一般に船舶に採用されている装置には、次のものがある。

(3.1)船内電話

電話器には、卓上形、壁掛け形、埋め込み形があり、設置場所により、防水形、防滴形、非防水形とし、必要に応じた形式のものを採用する。





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