日本財団 図書館




(1)中間軸受、最後部軸受の潤滑

軸受の潤滑は、機関室内に潤滑油重力タンクを設け、主機用潤滑油管から枝管で重力タンクに給油してタンク液面を一定に保ち、重力で各軸受に連続注油する。油は軸受のホワイト面の油溝の下部に強制注油した後、油だめを通って二重底潤滑油ドレンタンクヘ排出する。再びポンプで油を汲み揚げこの系統を潤滑する。また軸受内に油だめを設けて軸受内のみをハネ上げ潤滑する方法もとられている。

(2)スタンチューブの潤滑

スタンチューブの構造は、ホワイトメタルを鋳込んだ軸受を有する方式で、ほとんどの大型船はこの方式を採用している。

潤滑方式としては、オイルバス方式、循環方式及び強制循環方式がある。

オイルバス方式は中間軸受の潤滑方式と同一である。

循環方式の重力タンク及び強制循環方式の潤滑油ドレンタンクには低位警報装置を設け、異常な油面低下に警報を発するようにしてある。また、軸受内の温度を監視するための遠隔温度計及びメタルあるいは潤滑油の高温度警報を設けている。軸受内圧力と海水圧力との差が、使用している重カタンクの設定圧力範囲を超えた場合に警報させることもある。

循環方式の系統図例を図2.6.3に、また強制循環方式の系統図を図2.6.4に示す。


313-1.gif





前ページ   目次へ   次ページ

 

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION