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ものを裏金内面に並べて使用しているものとがある。
樹脂軸受の特徴として?成形性がよい。?自己潤滑性がよい。?耐食性にすぐれているなどがある
(2)油潤滑軸受
油潤滑軸受とは、潤滑油によって、潤滑を行う船尾管軸受で、3・20図に示すような構造で、軸受材として、一般にホワイトメタルが使用される。
?ホワイトメタル軸受
油潤滑船尾管軸受は鋳鉄製または、鋳鋼製ブッシュにホワイトメタルを内張りした軸受部分と封水封油装置から構成されている。軸受部分は油にて潤滑され、封水封油装置は、船尾管の船尾側端および船首側端にそれぞれボルト締めにて取り付けられ、海水の侵入を防止するとともに、油の漏洩を防ぐものである
船尾側および船首側軸受は鋳鉄製ブッシュにホワイトメタルを遠心鋳造法にて鋳込んだものがもっとも一般的である軸受ブッシュの外周軸方向に上下左右4個所に油みぞを設け、船の吃水より3〜5m上に設置された重力タンクからの潤滑油はこれらの油みぞおよび水平位置に設けられた油穴を通って、軸受面を潤滑する。
ホワイトメタル軸受は軸受性能が非常に優れており、使用されるホワイトメタルの材料としては、JIS規格のWJ1,WJ2の錫基のものと、WJ7の鉛基のものが多い。WJ1,WJ2の錫基のものは耐食性、非焼付性、耐衝撃性、密着力などにおいてすぐれ、WJ7の鉛基のものは、安価であり、なじみ性が良好なのと海水が混入した時の焼付きが錫基のものより少ないなどの特徴がある。
1.7 船尾管軸封装置
船尾管軸封装置とは、軸系の船体貫通部から船外の水が船内に流入するのを防ぐまた船尾管内の油が船外および機関室内に流出するのを防ぐ装置である。
船尾管軸封装置は海水潤滑軸受と油潤滑軸受によって構造が異なる。
(1)海水潤滑軸受
海水潤滑軸受の軸封水装置には、グランドパッキン方式のものと端面シール方式の2種類がある。
?グランドパッキン方式
グランドパッキン方式は3・23図に示すような簡単な構造で従来から使用されている。グランドパッキン方式は、パッキン箱を設け、その内部には通常2つ割れのパッキン押えで締付けている封水用のパッキンを配している構造である。パッキンの材料としては、ラミー、フラックス、コットンなどにグリースを含浸させたもの、さらに、メタリック黒鉛を入れたものなど多くの種類がある。なおパッキン押えを締め付けるボルトのうち2本を長く作ってガイドとし、パッキン押えを取り外すことなく、パッキンの取替えや、増入れができるようにすると便利である。

 

 

 

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