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一般にはコーンパートのテーパはつぎのように表示されている。
固定ピッチプロペラの場合 キー付き 1/10, 1/12, 1/12.5
(但し最近は1/12.5の採用はすくない。)
キーレスプロペラの場合 1/20
組立型軸継手の場合 1/12
1.2軸継手および継手ボルト
軸継手は軸をつなぐ継手で、軸継手(カップリング)が軸と一体に鍛造された一体型継手(3・2図)、軸継手が焼嵌めによって結合されるもの(3・3図)あるいはテーパによって取付けられた組立型継手(3・4図)あるいは、軸継手が油圧・押込み式の組立型継手(3・5図)およびスリーブカップリング(3・6図)などである3・3図に示す焼嵌式継手は、軸は平行に加工され、主機関のトルクに対して所定の焼嵌代で、継手は軸に焼嵌めされるもので、キーは用いない。3・4図に示すテーパ式継手は、継手結合部の軸は1/12のテーパをもったコーンパートに加工され、キーを用いて軸継手ナットで締付ける。
3・5図に示す油圧押込式継手は、継手結合部の軸は1/12のテーパをもったコーンパートに加工され、キーを用い油圧ジャッキを兼ねた軸継手ナットで締付けられ、比較的軸径の大きい軸継手に用いられる。3・6図に示すスリーブカップリングは広く知られているSKFのカップリングで、鋼で作られた二つの組合わせたゆるいテーパのインナースリーブ(内筒スリーブ)と内径がテーパになっている丈夫なアウタースリーブ(外筒スリーブ)から成り、インナースリーブの内径は、軸径より若干大きく簡単に軸方向の位置ぎめすることができるようになっている。カップリングの端に接続される油圧装置からの圧力により、アウタースリーブはテーパの付いたインナースリーブの上をスライドしながら締めつけていき、油圧を抜くと、その締めつけ力で軸の結合が行なわれる。カップリングを外すときは油圧を両スリーブの間に圧入し、インナースリーブとアウタースリーブとの間の摩擦力を減じると、テーパになっているので、アウタースリーブを軸方向に動かそうとする圧力が生じて軸の結合を外すことができる。
継手ボルトは鍛鋼製であり、一般に多く使用されているのは3・7図に示すような、平行リーマーボルトである。リーマーボルトの径は、継手フランジのボルト穴の径に対して、或る所要のしめしろをもって機械加工される。通常は常温の状態のまままたはリーマーボルトの挿入を容易にするためリーマーボルトをドライアイスなどで冷やした後、継手フランジのボルト(カップリングボルト)穴に挿入する。

 

 

 

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