日本財団 図書館


載する場合は、整備した物件の検査は省略される。
d.定期、中間又は臨時検査に当たって型式承認品であって、検定に合格した物件は検査が省略される。
以上は検査、整備及び検定に合格した後、最初に行われる検査に適用されるが、合格後著しく期間が経過し合格した事項に変更が生じている恐れのある場合は、検査の省略を行わないことがある。また認定事業場の行った製造、改造及び修理工事に係わる事項については、特別検査を除き検査が省略される。

 

2)検査の執行
(1)定期検査及び中間検査
(A)第1回定期検査(新造時の検査)
検査は製造段階の設計、材料、工作及び性能について、検査規則に従って行われる。
新造時の検査としては製造検査及び第1回定期検査が行われる。
検査申請者(検査を受ける義務を有する者)は、製造検査(長さ30m以上の船舶)にあっては製造者(造船所)、定期検査にあっては船舶所有者である。
第1回定期検査に合格した船舶には、船舶検査証書(小型船舶にあってはそのほか船舶検査済票)と船舶検査手帳が交付される。
船舶検査証書の有効期間は一般に4年であるが、平水区域航行船(旅客船を除く)及び総トン数20トン未満の船舶(危険物ばら積船、特殊船、ボイラを有する船舶及び押船と堅固に結合して一体となる構造のものを除く)は6年となっている。
船舶検査手帳には、次回の検査日、検査の種類、保守・点検の記録、検査の記録などが記入されている。この記録は船体、機関、設備等の履歴及び現状がわかるので、検査、修理工事の際に参考資料として活用できる。
船舶検査証書の有効期限が4年である船舶には船舶検査手帳の別冊として件名表が交付される。件名表には船体・機関・設備の要目・寸法等が記入されている。
a.船内据付後の検査は主に次の項目について行われる。
?軸芯の調整については、機関規則第8条の規定
?機関の高温部分からの防熱措置等については、機関規則第9条の規定
?機関の操作等については、機関規則第12条の規定
?補機及び管装置の配置等については、機関規則第52条、第53条、第56条、第57条及び第58条の規定
?タンカーの補機及び管装置については、機関規則第84条第1項第2号及び第85条第1項の規定
?機関区域無人化船の燃料油装置などについては、機関規則第98条第1項第5号の規定

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION