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3)衝突時破損防止機構
航走中にドライブユニットが水中障害物に衝突するとチルトロックプレートの開放又はリリーフバルブによる油圧の開放によりドライブが上がり、衝撃が緩和される。水中障害物を乗り越えると、ドライブユニットはプロペラの前進スラスト反力によって元の位置に戻る。

 

4)進時はね上り防止機構
シフトを後進に入れるとシフト機構と連動してチルトロックプレートがチルトピンに噛合う(チルトピン式)か油圧バルブが閉じ(パワー式)、プロペラの後進スラスト反力によるドライブユニットのはね上りを防止している。

 

5)2重反転プロペラ機構
魚雷に採用されていた反転2枚プロペラ式をスターンドライブに応用したもので、前側に左回転ペラ、後側に右回転ペラを取付けこれらを反転させる方式でプロペラ伝達効率の向上を狙っている。ピニオンの前後に2枚のギアが配置されプロペラシャフトは2重構造となっている。
同一エンジンと組合せた1枚ペラと2枚ペラドライブを比較すると、最高速度と加速性は2枚ペラの方が優り結果として航走燃費も良い。
さらに前後のプロペラが逆転する為プロペラ反力が相殺され船の傾きは生じないので自然偏向もなくなり直進性を保つことが出来る。

 

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3・85図 2重反転プロペラ機構

 

 

 

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