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軸封水装置部からの流出は防止される。しかしブラシの摺動抵抗を極力小さくするよう維持管理しなければ効果的でない、アース装置は3・25図に示すようなカーボンブラシあるいは銅、錫、銀、黒鉛の焼結合金製ブラシを軸に摺動させ、アースさせるものであるが、発錆あるいは海水の付着等により、導通が阻害されないよう注意しなければならない。摺動接触させる個所はスリーブ表面でなくとも、プロペラ軸に電気的に接統されている個所であれば、軸継手外周、中間軸等いずれでもよい。但し、点検容易な場所が望ましい。

 

2.プロペラ

舶用プロペラには、スクリュープロペラ、フォイトシュナイダプロペラ、外輪車、ウォータージェット推進装置がある。なかでも、スクリュープロペラは構造が簡単、しかも比較的効率が高いことから、単にプロペラと呼ばれてほとんどの船の推進に使用されている。なお、プロペラには固定ピッチプロペラと可変ピッチプロペラがあるが、ここでは固定ピッチプロペラについて述べる。
2.1プロペラの名称および用語

プロペラの各部の名称を3・27図に示す。本図は船尾側から船首側へ見て船の前進時右回転するプロペラを示し、プロペラボスとプロペラ軸とのはめあい部にキーを用いて取付けるキー付きプロペラである。
プロペラとプロペラ軸とのはめあい部にキーを用いずにプロペラを押込み、コーンパート部の摩擦力によって結合する構造のキーレスプロペラもある。

 

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3・27図 プロペラ各部の名称

 

 

 

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