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2)竪軸部
竪軸部は高速回転で、しかも重量物である回転体を竪軸頂部円錐面の摩擦力で駆動している。従って、その保守の良否は回転体のバランス、フレームとの接触、振動、各部の損傷等に直接関係してくるので重要である。
竪軸部の寿命は、回転体各部の寿命と違って、処理油の性状等に直接左右されることなく、或る一定時間の運転によって新替を必要とする部品が多い。

3)横軸部
横軸部は電動機の動力をギヤポンプヘ、また竪軸を介して回転体へ伝えるもので、その構造は特に複雑なものではなく、保守間隔も他の部分に比較して長期となっているが、保守の如何によっては運転不可能となるので、充分留意する必要がある。
横軸部各部の寿命は竪軸部と同じく処理油の性状等に直接左右されることなく、或る一定時間の運転によって新替を必要とする部品が多い。

4)ギヤポンプ部
一般には、定期点検以外は分解して点検する必要はないが、異常音を生じたり容量不足となった場合、油洩れがあった場合など分解して調査し、異常が発見されたら新替する。

5)潤滑油潤滑油の取扱いは以下の点を注意して行なう。
?潤滑油を新替する場合は機械を停止後、潤滑油を抜き、ギヤケース内壁に付着しているものは掃除する。
?乳化等の異常現象のために潤滑油を新替する際は、古い油を少量サンプリングしておき、調査する際の資料とすると良い。
?給油の際は、異物が混入しないよう充分注意し、必要ならこし網を通して行なう。

6)ブレーキ装置
ブレーキ装置は特に早く停止させたい場合以外はできるだけ使用しないことが望ましい。
ブレーキを使用して停止した場合は、再始動に際して電動機に過負荷をかけないよう必ずブレーキの開放を行なわなければならない。

7)給水装置
給水装置は回転体内に堆積したスラッジを自動的に排出させる回転体の開閉機構へ作動水を供給させるための装置である。
従って、水垢の詰まり、あるいはシートパッキン、“O”リングの損傷等が水圧の低下、水量不足の原因となり回転体開閉動作の不能につながるものであるから、その点検及び清掃には充分な注意が必要である。

 

 

 

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