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これら2つの整理された対照表を用いると、教科別の学習テーマ−環境教育の基本方針−アクティビティーをつなげて考えることができる仕組みになっている。そこで現場の教員は、州政府発行のガイドラインと2つの表を見て、自分自身のカリキュラムを作成し、環境教育を行うことができる。

 

このような関係表や整理表は、多忙な現場の教員が限られた時間内で授業の組立を行う際に、環境教育を各教科に的確に組み込んでいく大きな助けとなる。このような自治体による細やかな支援が、現実に環境教育を推進する大きな力となっているのであろう。

 

(2)北欧
1)スウェーデン
スウェーデンにおける教育行政は、国、地方のレベルでそれぞれ教育省、自治体、学校が担当している(図3−2)。教育内容の指導として教育省ではナショナルカリキュラムと学科計画を作成しており、自治体ではスクールプランを策定している。そしてそれぞれの学校では、授業計画としてローカルワークプランを作成している。これらのカリキュラムやプランの中で環境教育に関わる部分を紹介する。また、スウェーデンの首都であるストックホルム市では、環境教育の一環として各学校で「学校アジェンダ21」を作成するという非常にユニークな取り組みがなされているので、これを紹介する。

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図3−2. スウェーデンス トックホルム市における環境教育の推進体制

まず、はじめに教育庁が作成したナショナルカリキュラム(Swedish Ministry of Education and Science,1994)のうち環境教育に関わる部分を次に示す。

 

 

 

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