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く、アスペクトレシオλは20程度になるので、ψは小さくなり、揚力曲線は立ち上がり、練習機に比べて、速度範囲が狭くなる。練習機と高性能機の曲線を比較してみると、高性能機は練習機に比べて、迎角の変動に対して、敏感であることがわかる。したがって、失速に近づくのも早く、練習機と同じ感じで機首角度を保持していると、簡単に失速することになる。特に、サーマル中での速度保持には、いっそうの注意が必要である。
また、高性能機用の翼断面は、高速性能を向上させるために、4−44図のようなウォルトマンの断面を使用し、練習機用には、前縁に丸みがあって、失速特性のよいものを使用している。
以上の理由で、速度の保持を行うためには、機首角度と水平線との関係に注意する。また、機体に当たる気流とのわずかな音や、操舵圧の重さ等によって、それらを敏感に感じとる練習をしなければならない。
第二は、左右の傾斜に対する敏速敏感な操作である。高性能機は、主翼が細長いだけでなく、胴体も細長くなっている上に、取付位置が胴体の中心に近づき、主翼の翼端がたわんで地面に近づく(4−46図)。その

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