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べたように、間違った基準によって目測を判定するから、失敗をまねいてしまうのである。どんな状況の場合でも、場所でも、安全に確実に安定した目測を得られるような方法が必要である。グライダーは、エンジンなしで飛行しているので、常に目機の到達点(着陸点)を判定しながら、飛行しなければならない。したがって、常に合理的な目測の判定をしなければならない。機体には必ず高度計を装備しているが、野外着陸の場合には、着陸しようとする地表面からの高度差は不明なのである。飛び上がった飛行場でも、時間が経過すると、気圧が変化して、多少の誤差が出る。
また、同じ飛行場での練習飛行中、索切れ等の突発的な故障のときなど、高度計から読み取る高度判定よりも目測の方が正確な場合がある。このようなときも、正確な目測によって、危険からのがれることができる。合理的な自信のある判定基準を知っていることは、その後の処置に1対しての精神的な動揺もなく飛行を続け、安全な処置がとれる。
次に、目測の最も重要な部分を述べよう。グライダーを習い始めのころには、着陸してくる機体を見ながら、「Aの機体は高目」だとか、「Bの機体は低目」だとか、他機の進入高度差を見て批判することがある。これ

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