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飛行錬習の中止
雨天その他の条件で飛行練習ができない場合には、機材等の手入れをする。整備員がいて、完全に整備されていれば問題はないが、一般のグライダー団体では、それは不可能なので、自分たちの乗ってたのしむグライダーは、自分たちで手入れをするのが当然である。ある人は機体の手入れ、ある人は自動車の手入れ、あるいは飛行場の手入れ等をする。しかし、指導者は昼食の前後等を利用して、ふだんやれなかった教育上の講義やミーティングを行うと、教育の進度をはかどらせることができる。
連休の連続練習のときなど、夜食後にスライドまたは映画等を映すことも、生への情熱を燃やすよい機会である。
日曜や休日の朝、多少雲行がわるいようなときでも、滑空場へ足が向くようにさせるには、このときの指導者の指導によって左右されることが多いということを、念頭におくべきである。
滑空場の草刈り
滑空場で晴雨にかかわらずやらなければならないのが、この草刈りである。たとえ、練習中でも、飛行に支障を来たさないように注意しながら、草を刈らないと、種々の事故の原因をつくることになる。
まず、10cm以上に草がのびると、MGのプロペラに当るようになり、たいせつなプロペラの寿命が短くなってしまう。また、草深くなると、地面の小さいくぼみがわからなくなり、その中に落ちて機体を破損することもある。離着陸の際に翼端をとられ、大事故になる件数は意外に多い。曳航索が草株にひっかかって、横方向に曳航されたり、また、瞬間的にその草株からはずれて失速状態におちいることもあるので、注意しなければならない。
このためには、全員が暇を見ながら刈るのがだいじであるが、ただ思いつきで勝手な場所を刈らない。空から見ると、刈ったところがはっきりわかる。着陸地帯・出発地帯・タクシング(運搬)地帯がわかるように、計画

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