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第4章コンテナの海上・河川輸送に関連する施設等の現況と計画

1.船舶航行可能性のある近畿の河川の現況

近畿の主な河川は、淀川や加古川をはじめとして、かっては旅客や物資の輸送路として利用されていた。しかし、現在では河川が貨物輪送路として利用されることはほとんどなくなっている。ここでは大阪港及び神戸港に発着するコンテナの河川輸送の可能性を検討するが、現在の近畿の河川の中で貨物を積載した船舶(はしけ)が航行できる河川はほとんどなく、航行可能区間も限定されている。
ここでは、船舶航行可能性のある河川のうち、本調査研究の目的である大阪港及び神戸港発着コンテナの輸送という観点に立って検討対象河川を選定する。すなわち、過去または現在に貨物輸送路として利用されたことがあり、しかも大阪港または神戸港に近いという条件を備えた河川を検討対象とする。この条件に該当する河川は淀川及びその支流(安治川、木津川、寝屋川、神崎川)、大和川、加古川であるが、これらのうち大和川は最下流部(阪堺大橋付近)の水深が1m程度であり、船舶航行には不適と考えられるため除外する。
また、加古川は過去に貨物輪送路として利用された実績はあるが、水深が浅く、流域にコンテナ貨物の発着事業所等の立地が少なくコンテナ輸送の需要も小さいと考えられること、また大阪港・神戸港から距離的にかなり離れていることから、検討対象から除く。したがって、ここでは淀川水系を対象として、そこにおけるコンテナ輸送の可能性を検討する。

図4−1近畿の主要河川

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