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第3章 大阪湾及び神戸港発着コンテナの国内輸送実態と輸送上の問題点

1.港湾発着外貿コンテナ個数と国内の仕向地及び仕立地

1)コンテナヤードにおける搬入出個数大阪港及び神戸港で外貿コンテナ船に揚積されるコンテナは、必ずコンテナヤードを経由する。したがって、コンテナヤードに搬入、搬出されるコンテナの国内の発着地を調査することによって、外貿コンテナの国内流動を把握できる。そこで、本調査研究では、まず、大阪港及び神戸港のコンテナヤード・オペレーターを対象として、そこに搬入出されるコンテナの国内の仕向地及び仕立地を調査し、次に国内でコンテナ輸送を行っている内航船社及びトラック事業者を対象としてコンテナの輸送区間を調査した。
コンテナヤード(以下CYとする)への搬入、搬出数は、大阪港及び神戸港のすべてのCYを対象として、平成8年9月の1週間分を調査した。1週間分のコンテナ搬入出個数は、大阪港CYで15,656、神戸港CYで34,045、合計49,701であり、神戸港CYの搬入出個数が大阪港の約2.2倍となっている。☆図3−1大阪港及び神戸港のCYにおけるコンテナ搬入出個数(平成8年9月の1週間分)

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上記の実績を取扱量がもっとも多かった時期の個数と比較すると、大阪港では60%未満(最盛期と比較すると大幅に少ない)と回答したCYが14のうちの6を占めており、全CYの平均は最盛期の65%となっている。取扱量がもっとも多かった時期として平成7年の3月〜6月をあげるCYが14のうち10を占めており、阪神・淡路大震災による神戸港の機能低下のため大阪港ヘコンテナがシフトした時期と一致する。
一方、神戸港での実績もまた最盛期に比べて少ないという回答が多く、全CY平均では最盛期の取扱量の74%となっている。最盛期はCYによってかなりばらついている。

 

 

 

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