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2.コンテナ貨物の国内流動1)外貿コンテナの流動パターン

本調査研究が対象とするコンテナは、「実入りコンテナ(貨物が詰まっているコンテナ)」と「空コンテナ(貨物が入っていない容器のみ)」に分かれる。また、コンテナ貨物という場合、「コンテナに入っていない貨物」と「コンテナに入っている貨物」の両方が含まれるが、ここでは「コンテナの輸送」を対象とするため「コンテナに入っていない貨物」の輸送は対象外である。
例えば、輸出の場合、生産地から船積港のCYまで貨物が輸送されるが、コンテナとしての輸送区間はさまざまである。生産地の工場でバン詰めされた貨物は工場からCYまで輸送されるが、工場から港湾のCFSまでバラ荷姿で輸送されCFSでバン詰めされる場合はコンテナとしての輸送区間はCFSとCY間のみである(図2−5。参照)。
図2−5は貨物の流動を示すものであるが、図中の太線の部分は実入りコンテナと空コンテナの両方が流動していることになる。また、この図以外の区間で「空コンテナ置き場とCYやCFSあるいは工場・倉庫間の空コンテナの回送輸送」が行われる。

図2−5.外貿コンテナ貨物の流動パターン

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外貿コンテナの流動区間は、大きく分けると「同一港湾内の流動(CYとCFS間の流動など)」、「異なる港湾間での流動(大阪港と神戸港の間など)」、「港湾と背後地域との間の流動」の3つになる。大阪港と神戸港あるいは東京港と横浜港といった地理的に隣接している港湾間では港湾間のコンテナ流動がかなり多い。例えば、輸出貨物の場合、大阪港のCFSでバン詰めし、そのコンテナを神戸港のCYへ輸送し、神戸港で本船に船積みするといったケースがしばしば発生している。

 

 

 

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