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(6)今後の施策推進に向けて
今回の調査結果を踏まえると、今後のPR活動を推進するためには、次のような諸点に留意することが必要である。
?PRの方法
今回行ったPR活動では、駅・車内での放送時間が8時〜9時の間に限られていたにもかかわらず、車内・駅構内でのPR放送が全体で30%以上の人が気付くなど最も認知度が高かった。このため、PR放送は伝えられる情報量は少ないが認知度が高く注意を引くための手段としては有効であると考えられる。
また、逆に最も認知度が低かったのは主要駅に配備されているパンフレットであり、気付いた人は10%程度に止まった。これは情報量は多いが、駅に置いておくだけではその効果は発揮できず、企業や通勤者に手渡すなど積極的な配布活動が必要と考えられる。
ポスターについては梅田となんば駅以外には掲示されていないにもかかわらず、23.5%の人が気付きその半数以上の人がパネルポスターを読んでいることからPR活動には有効な方法と思われる。このため、ポスターの情報を充実させ、主要ターミナルでのPRコーナーの設置などによって、さらにPR活動を高めていくことなどが考えられる。
次に時間帯との関係をみると、PR放送については当然8時台が最も「気付いた」人の割合が多いが、ポスターを「読んだ」及びパンフレットを「もらった」人の割合は7時台が最も高く、8時台で少なくなっている。これは混雑と時間的な余裕がないためと考えられる。このため、ピーク時間のみならずオフピーク時にも継続して、PRしていくことが必要と考えられる。
また、これらを性別にみると、パンフレットについては「もらった人」及び「もらわなかった」人の割合はどちらも男性の方が多くなっているが、ポスター及びPR放送では「理解した」及び「聞き流した」人の合計の割合は女性より男性の方が多く、「読んだ」及び「理解した」人の割合では女性の方が多くなっている。このように、どちらかと言えば、女性の方がやや関心が高いと考えられる。
さらに、年齢別ではポスターの掲示及びパンフレットの配備については、両者とも「読んだ」、「もらった」人の割合は30歳代と50歳代で多くなっている。しかし、PR放送については20歳代が「理解した」人の割合が最も多く、年代が高くなるにつれて「理解した」人の割合が少なくなる。このように、どちらかと言えば、比較的若い世代でやや関心が高いと考えられる。

 

 

 

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