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(2)ピーク時間帯への集中の要因
地下鉄御堂筋線におけるピーク時間帯の集中要因としては、次のような点があげられる。
?通勤利用が多い
沿線事業所のアンケート調査でみたように、81%が地下鉄利用である。
御堂筋線は終日でみても、55.1%が定期券利用者である。
(定期券率:御堂筋線 55.1%、四つ橋線 52.0%、堺筋線 54.5 % H2実績)
?始業時刻が集中している
沿線事業所のアンケート調査でみたように、大部分の事業所の始業時刻が9時である。
時差通勤やフレックスタイム制を採用している事業所は少ない。
時差通勤を実施している事業所でも、時差の幅は15分ないし30分以内と比較的小さい。
?出勤時刻の集中
ほとんどの人が始業時刻の9時の0〜15分前に出勤している。
?最も短時間で出勤できる
ピーク時間帯は、郊外鉄道を始め、自宅側の端末交通機関から、通勤先までの各交通機関の運行密度も高く、通勤時の乗り継ぎの利便性が高く、全体の所要時間が最も短い。
?切実な混雑感が低い
150%以上の混雑率にはあるものの、通勤距離や混雑区間も短く、首都圏と比べて、この程度では切実な混雑感が低く、これを回避しようとする意識は事業所にも個人にも低い。
また、利用者の価値感からすると、電車の混雑については、「座れる」というのは大きな魅力となるが、座れないなら、積み残しが出ない混雑の程度であれば、多少の混雑率が高い、低いはあまり、気にならないと考えられる。(通勤者のアンケート調査結果等)

 

 

 

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