- ◇テーマ
- 『大震災2周年目を目前にして高年難聴者は今!』
- 緊急時における難聴者の情報保障について………
- ◇コーディネーター紹介
- 西脇 創一 氏
- 【略歴】
- 1934年 神戸市生まれ
- 1995年 兵庫県立夢野台高校卒業 神戸新聞社入社記者となる
- 1982年 難病後縦靭帯骨化症手術 社会部記者に従事
- 1986年 同編集委員として社会福祉分野を担当し障害者問題中心に執筆
- 1992年 特別老人ホーム施設長
- 1993年 フリージャーナリスト・在宅介護ネットワーク代表
◇この討論にあたり参考に
★震災で実感した「難聴」の世界★
グラッ、ドドーンが収まった後、何といっても困ったのは、震災関連の情報が届かなかったことだ。家族、親戚、知己、友人の安否、何処でどの程度の被害が発生しているのか、水やガスの復旧は、断絶が続く場合の対応は、それよりも今夜はどこへ避難すればいいのか。テレビとラジオから未曾有の大被害で、近代都市災害としては最大級だと分かったが、身近な最も知りたい情報については知らせてくれない。
自宅の電話が通じにくいので、公衆電話をと行ってみると長蛇の列。やっと番がきてあちこちダイアルするのだが相手が出ない。三分、五分。後ろの列が気になって結局、どこにも通じないままに終わった。娘夫婦と孫は、両親は、兄弟はと不安は募るばかりだが、どうしようもない。自宅の電話ダイヤルでやっと両親につながったときには、緊張が解けて言葉を失ったほどだった。この間わずか三十分ばかりだったが、何倍にも感じられた。
その後、近くの中学校へ避難した。すでに百人ほどの人が避難してきていたが、老人や、障害者の姿が少ない。市の職員に安否を調べたのか、誘導しているのかと尋ねたところ「非常事態やからそんな事はしていない」という。何という事かと気に掛かったが情報がなくては動けない。その間にも、真偽を交えた話が行き交い心配と不安をかきたてる。近所の人とともにやってきたお年寄りの姿を見たときは、心底ホッと