稚内地区海上安全巡回講習会開く

利尻・礼文島で百六人参加

 

本協会は、海上保安協会稚内支部との共催で、稚内地区海上安全巡回講習会を全国海難防止強調運動期問中の七月二十三日から二十五日までの三日間、北海道の利尻島鴛泊・沓形および礼文島船泊・香深の四カ所で開いた。
利尻島・礼文島は“日本のてっぺん”と名乗る北海道稚内市の西方に浮かぶ北の島。あたかも南の屋久島・種子島を思わせる。

09-017-1.gif

利尻島は、稚内西海岸の西約二十キロ先に位置する周囲約六十キロの円錐形の島で、アイヌ語の「海上の目印となるところ」という「リシリ」が語源である。海中から噴火してできた火山島で、標高一、七二一炉の凛々しい独立峰・利尻富士を中心に海・山・花が見事に調和し、自然美にあふれている。
礼文島は、利尻島の北方わずか八キロに位置する有人では日本最北端の島。別名「花の浮島」と呼ばれるにふさわしく、海抜ゼロメートルから三百種以上の高山植物が咲き誇る。島の名前は「沖の島」の意味を持つアイヌ語「レプンシリ」がその由来で、なだらかな丘陵地帯が広がっている。大昔は大陸と地続きであったが、新生代初期の地球温暖化による海面上昇で離島となったと言われる。

09-017-2.gif

 

四会場で海上安全巡回講習会
海上安全巡回講習会は、次の日程で実施した。
(1)鴛泊 二十三日午後六時半から同八時まで利尻島開発総合センター 参加者二十三人
(2)沓形 二十四日午後六時半から同八時まで 利尻町老人福祉センター 参加者三十人
(3)船泊 二十五日午後三時から同四時半まで 礼文町スポーツ文化交流センター 参加者三十一人
(4)香深 二十五日午後六時半から同八時まで 礼文町町民活動総合センター 参加者二十二人
〔利尻町沓形会場〕
定刻の午後六時半に開会した。出席者三十人は全員沿岸漁業関係者である。
最初に稚内海上保安部の加藤勝弘救難係長が「最近の管内における海難発生状況と海難防止の心構え」について@平成七年一月から八年六月末までの海難発生状況A低体温の症状=水温と水中生存時間の関係B救命衣の常時着用を重点にした海難防止上の注意事項などを図示しながら説明した。
次に同保安部の山中売主任から「海洋汚染防止」について@北海道周辺海域における海洋汚染の現

09-017-3.gif

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ