平成8年度 全国海難防止強調運動実施計画

安全意識の高揚
7月16日から7月31日まで
平成八年四月十五日決定
全国海難防止強調運動実行委員会
1、 運動の趣旨
我が国の周辺海域においては、多数の船舶が海難に遭遇し、多くの尊い人命や貴重な財産が失われている。

 

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平成七年に我が国周辺海域において救助を必要とする海難に遭遇した船舶(以下「要救助船舶」という)は一、七五四隻で、これに伴う死亡・行方不明者数は一九六人であり、前年に比べると、要救助船舶は二三隻増加し、死亡・行方不明者は一五人増加した。
これら海難の原因は、見張り不十分、気象・海象の不注意等の運航の過誤、機関取り扱い不良等のいわゆる「人為的要因」によるものが依然として海難全体の約七割を占めている状況にある。
これらの海難を減少させるためには、船舶乗組員はもとより、船舶所有者、漁業関係者、乗組員の家族、海洋レジャー関係者、さらにはこれから海洋レジャーを楽しもうとする者も含め、海難防止の重要性について理解を求め、海難防止思想を高揚させることにより、海難の未然防止を図ることが効果的であろうと考えられる。
このため「海難ゼロヘの願い」をスローガンとして官民の関係者がここに一体となって海難防止強調運動を展開し、海運・漁業・レジャー等の海事関係者をはじめ、広く国民に対し海難防止についての関心を高め、理解を深め、海難防止思想の普及と高揚を図り、もって海難の発生の防止に寄与せんとするものである。
2、 平成八年度の重点事項
「安全意識の高揚」
最近の海難原因は、見張り不十分、機関取り扱い不良、操船不適切、船位不確認、居眠り運航等の人為的要因によるものが約七割を占めており、これらは操船者の安全意識の欠如に起因しているものと考えられる。
これら安全意識の欠如に起因する海難を防止するためには、国民一人ひとりが自覚を持ち、安全に関する意識を高揚させる必要があることから「安全意識の高揚」を重点的に訴え、本運動を実施していくものとする。
3、 ポスター図案およびキャッチコピー
重点事項に則した作品を全国から公募し、選考委員会にて選考する。最優秀作品は、全国海難防止強調運動用ポスター図案およびキャッチコピーとして使用し、海難防止意識の啓発に資する。なお、公募することにより、広く国民一般の海難防止に対する関心を高める。
4、 運動期間
平成八年七月十六日から三十一日までの十六日間
5、 主催著
(社)日本海難防止協会、(財)海上保安協会、海上保安庁
6、 後援者
運輸省、気象庁、水産庁、日本財団、日本海事財団
7、 協賛団体
海事関係五十六団体(名称略)
8、 実地事項
本運動の実施事項は次のとおりとする。
(1)広報活動
(2)各種行事
(3)安全運航に関する指導

 

 

 

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