海難防止等八団体

事務連絡会開く
日本海難防止協会は、平成八年度海難防止等調査研究団体連絡調整事業事務連絡会議を六月十三日午後、関係官庁の担当者を含む四十人が出席して、東京・霞ケ関ビルの東海大学交友会館で開いた。
この会議は、全国の海難防止関係八団体(日本海難防止協会、東京湾海難防止協会、伊勢湾海難防止協会、神戸海難防止研究会、西部海難防止協会、日本海海難防止協会、瀬戸内海海上安全協会、北海道漁船海難防止センター)が相互間の緊密な連携を図り、事業に対する協力体制を整備し、使命の達成に資するためのものである。
会議は、定刻の午後二時、日本海難防止協会の奥西理事長の主催者あいさつで始まり、日本海事財団の吉末理事長の委託者あいさつのあと、議事「海難防止団体の事業計画」に入った。続いて官庁からの指導事項、最後に意見交換を行い、午後五時に終わった。
吉末理事長は「この機会に活発な意見の交換をされ、それぞれの団体が使命の達成に取り組まれるよう期待する」と述べた。
議事では、各団体から事業内容や予算額、当面の問題点等が紹介され、各団体の事業計画は相互に重複していないことを確認した。
指導事項では、海上保安庁警備救難部航行安全課の谷補佐官から「海難の現状と航行安全対策」について説明と指導があった。次いで運輸省運輸政策局環境・海洋課の武藤海洋室長が「運輸省における国連海洋法条約の締結および関連国内法令の改正への取り組み」について解説した。
海難防止等調査研究団体連絡調整事業は、日本海難防止協会が日本海事財団の受託事業として、昭和四十五年から実施しているもので、海難防止、海洋汚染防止を広く国民全体の問題としてとらえ、社会のニーズに対応するため、海難防止団体および小型船安全協会などが相互間の連携を図り、業務の調整、技術情報の交流を行い、海難および海洋汚染防止事業の実効を高めようとするものである。
海難防止団体は、秋に技術連絡会議を開き研究成果を発表する。

 

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