事業の充実を図る

(社)日本海難防止協会会長 寺井久美

 

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皆様方には、大変お忙しい中をご出席賜り、誠にありがとうございます。
皆様方の格別のご援助とご協力により、平成七年度の当協会の事業は極めて順調に進展いたしました。
また、八年度事業につきましては、わが国にとっての生命線とも申せますマラッカ・シンガポール海峡の拠点でありますシンガポールに、日本財団の全面的な資金援助を得まして、当協会のシンガポール連絡事務所を開設する運びとなりました。運輸省、海上保安庁の格段のご指導ご協力のおかげでありまして、ここに心からお礼申し上げます。
さて、わが国の周辺海域におきましては、多数の船舶が海難に遭遇し、多くの尊い人命や財産が失われており、また、海洋の汚染事故も多く発生しているという状況にございます。
海上交通の安全と海洋環境の保全は、四面を海に囲まれたわが国にとっては、常に変わらぬ基本的課題であり、時代の変化に対応した所要の施策を推進していかなければなりません。
特に輻輳輳海域における船舶航行の安全の確保、ウオーターフロントにおける大規模プロジェクトにかかわる航行安全対策、さらに地球環境保護の一環としての海洋環境の保全にかかわる事業は、当協会が積極的に取り組むべき重要な課題であります。
協会といたしましては、これら重要な課題に対し、組織をあげて邁進する決意であります。また、このような事業の一層の充実強化を図るために、平成八年度には若干ではありすが、会費等の増収にも努めたいと考えておりますので、皆様方の格別のご理解とご協力をお願い申し上げます。
最後に、かねてから絶大なご支援とご協力をいただいている運輸省、海上保安庁、日本財団、日本海事財団をはじめ、関係官民の皆様方に対し、深く感謝の意を表しますとともに、今後とも格段のご高配を賜りますようお願い申しあげまして挨拶といたします。

 

 

 

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