多かった機関故障

国際ボートショウでのアンケート結果

去る二月七日から十二日までの六日間、東京・晴海の国際見本市会場で開催された第三十五回東京国際ボートショウに出展した当協会の「海と安全コーナー」では、入場者に、こ協力を願ってアンケート調査を実施したが、その結果がまとまったので紹介する。
なお、今年の入場者総数は十三万人で、そのうちの約五%に当たる六、〇七一人の方々から「海と安全コーナー」のアンケートに、ご協力いただいた(4、6、7、については、複数解答可能とした)。
1、性別
男性が八○%を占めた。
2、年齢
二十歳から五十歳までが八○%を占めた。
3、職業
そのうち、海運業、水産業などに従事している者は、約二〇%だった。
4、あなたが楽しんでいるマリンスポーツは?
釣りが四二%と一番多く、続いてモーターボート、ヨット、スキューバダイビング、水上オートバイ、水上スキー、ボードセーリング、サーフィンなどの順になっている。
5、マリンスポーツをしているときに事故やトラブルが起きたことがあるかの問いには、約二〇%の人があると答えている。
また、あると答えた人に事故について聞いた結果は
*機関故障 三二一件
*衝突 一〇四
*座礁 六九
*ロープなどのスクリューへの絡み 六三
*機器の故障、破損 六〇
*漂流 五一
*落水(水中転落) 三六
*気象の変化 三〇となっており、機関故障が著しく多い。また、今回目立ったものにロープなどのスクリューへの絡みがあった。
6、海の事故や汚染防止のために普段から心がけていることは?
*気象・海象情報に注意している 四、四〇一人
*ゴミは海に投棄せず持ち帰る 四、三八五
*救命胴衣を着用している 二、五二四
*機器などの点検、事前準備を怠らない 二、四〇〇
*家庭用廃水の処理に気をつけている 一、一六〇
*特になにもしていない 一四〇などとなっており、七〇%の人が気象・海象への注意とゴミの持ち帰りを励行している。
7、前記のことを励行するようになったきっかけは?
*身近な人からの影響で 二、五八六人
*TV、新聞などによって 二、三〇二
*講習会やイベント等に出席して 一、一五四
*学校(教習所)で 八二九
などとなっており、海難防止・海洋汚染防止を実行するきっかけとなったのは、四〇%以上が身近な人たちからの影響と答えている。
次いでTVや新聞などのマスメディアからの知識となっている。講習会・イベントも約二〇%を占めており、講習会等も効果的手段と考えられる。学校教育でというのは意外に少なかった。その他としては、自らが危険な目にあった経験からという意見が目立った。
8、日本海難防止協会について
*名称は知っているが事業内容はよくわからない 三、〇四〇人
*名称、事業内容ともに知らない(今回初めて知ったを含む)一、五五一
*名称、事業内容とも知っている 一、三七八
となっており、名称を知っている人が七〇%いる半面、事業内容を知らない人が七五%もいた。ということは、日本海難防止協会は知っているが、どういうことをしているのかは知らない人が多いということか。
貴重な今回のアンケート結果は当協会の今後の広報活動に生かして、多くの人々に海難防止と海洋汚染防止の思想の周知・啓発につながるように努めていくことにしたい。

 

 

 

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