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3.2.3 災害応急対策実効性検証システム

 

(1)地域防災計画の運用事例の整理・検討
阪神・淡路大震災以降見直しされた市町村地域防災計画については、新しい地域防災計画書本体を入手する際、見直しのポイントなど主要な質問を行うのに止まった。震災以前は、どのような状況のもとでどのように利用・運用され、あるいは利用・評価されなかったか、震災以降は、どのような部分を重視して見直したかについて詳細な把握調査ができているとは言いがたい。したがって、引き続き、主要市町村等から、現実の防災対策の各局面(予防・応急・復1日含む)ごとにその実態を詳細にフォローする必要がある。

 

(2)災害応急対策の実施プロセスに対応したシステムヘの改善
地域防災計画を現実に策定する過程で生じる様々な問題点を整理・検討し、よりその実態に合わせた効率的な実効性検証システムとする必要がある。

 

3.2.4 災害応急対策支援システム全般に共通する課題

 

(1)地域防災計画の見直し事例の分析・活用
阪神・淡路大震災以降に見直された地域防災計画のうち、主なものは収集・整理し、本システムに取り込んだが、これらの本格的・先進的な見直し作業の多く特に中小の市町村においては、現時点でまだ策定の途上にあるため、本システムにこれらの成果を必ずしも集約しているとはいいがたい。今後、これらの先進事例をさらに収集し、本システムに取り込む必要がある。

 

(2)防災情報のディジタル化に関する課題
災害応急対策支援システムの各サブシステムのフォーマット及び主要計画の目次構成や本文の入力は、今後継続的に行うことで内容充実を図ることは可能であるが、各種図面・様式・図表等のグラフィックデータは、テキスト化できないので、今後、本システムに効率的に組み込みできるよう、処理方法を検討する必要がある。

 

 

 

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