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第三章

建築班報告/吉澤政己

 

白馬村民家の調査研究
白馬村の民家に関しては、長野県教育委員会『白馬村の民家長野県民俗資料調査5』(昭和39年3月)がある。本書は、長野県教育委員会が県文化財専門委員、東京大学教授太田博太郎博士に委嘱して、昭和37年度に北安曇郡白馬村で実施した民家調査の報告書であって、ここには村内で調査した14軒の民家をもとにして、その結果をまとめてある。目次をあげる。

 

まえがき
第一章 概説
(はじめに屋敷がまえ 主屋の平面 主屋の構造 歴史)
第二章 各戸の解説
(復原要旨 平面と設備 構造と仕上)
第三章 編年
(はじめに 指標の説明 編年)
第四章 白馬村民家の特色について
(はじめに 平面と構造の特色および分布 発展の過程について白馬村と他の地域との比較)

 

青鬼では、明治41年(1908)建築の山本義治郎家一軒が調査対象になっており、記載されている。この報告書からまず、白馬村民家の概略を要約しておこう。

 

 

白馬村民家の概要
一 屋敷がまえ
屋敷地ははきりと囲われていない家が一般に多く、門もないのが普通である。敷地の北寄りにほぼ南向きに主屋を建てる。便所は別棟で、倉のある家もある。これらの付属屋は主屋の表側に建てる。

 

 

 

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