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そんなものじゃ意味がないですねえ。少なくとも、半年、1年というふうな期間に亘ってそのような行政サービスというものをつくる必要があるのではないかと。さらに、寝たきりの老人、障害者の方、に対しては、出張サービスというふうなものも、こちらから出向いて行くということが当然、必要であると思いますが、以上の点につきまして、是非、大臣のお考えをお聞かせいただきたい、そのように思います。

 〇小里兵庫県南部地震対策担当大臣

予め、事務方の方で用意いたしました答弁もありますけれども、私は大変、貴重な御指摘であり、また、お尋ねであると思いますので、特にまた、先生は現地の事情をつぶさにお詳しいお立場でございますから、私も直感で今のお話に気持ちを申し上げて見たいと思うんです。

実は4回目でございましたか、去る3日の日に、西宮、芦屋、神戸、それぞれの市役所の窓口に立ってみました。あるいはまた、高度の話はそれぞれ市長さんたちともお話し合いを致しました。あるいはまた、先程お話がございました避難所も具体的に2か所学校に行ってみました。

で、様々、本当に深刻な課題が沢山あるなと、そういう感じでございましたが、その中でも、只今、先生御指摘の点でございます。率直に言いまして、これはこのつなぎどころは非常に肝心な現時点における問題点の一つだな、そう思った次第でございます。つなぎどころというのは、今、お話がございましたように、市は市で一生懸命にやっている、県も一生懸命やっている、それぞれの機関のみなさまも一生懸命やっておられる、或いは、兵庫県の県庁の庭に行きますと、大阪あるいは岡山近県の諸君がそれぞれテントを張って、不眠不休で行政のお助けを致しますということで24時間体制でやっている。その現場にも行ってみました。あなた方、今どういう仕事をしていただいておりますかと、あるいはその仕事の業務の中味もですね、若干お伺いをしてみました。一生懸命やっていただいておるんでございますが、なんせ、突然の一つのニーズであり、そして、極めて具体的に緊急に市、県、国が対応を打っていくわけでございますが、決して私どもがやっていることは十分であるとは思いませんですけれども、なかなかその新しい施策、先程諸々、建設、厚生の皆さんが説明しましたが、ああ言うんですねえ、一つの施策を打っていきましてもそれは先生がご指摘のとおり末端の市民、なかんずく、被災者に困っていらっしゃる方々にできるだけ親切に、迅速に、そして、細やかにお届けしなければならないんでございますが、その辺がなかなかつなぎが思うようにいっていないなということを痛感いたしました。

昨日、実は自治大臣に具体的に相談いたしまして、みんな関係機関はやっているんだけれども、なかなか市役所の職員のみなさんもそれぞれ疲れていないと言えばうそでありますから、それでもがんばっていらっしゃるけれども、やはり、手不足であり、事務が煩雑であり、そして新しい施策がどんどん持ち込まれるもんだから、同時にまた市民は市民でわんさわんさ押し掛けておられました。現実に見てまいりました。ご承知のとおりであります。

ああいう状態だから、例えば、消防、あるいは水道、ガス、そういうところに具体的に他に県市町村のみなさんの応援に駆けつけております。例えば、罹災証明を大阪の市の職員の方々が来てくれて手伝っておった。私は西尾市長さんに聞いた。「あなたのところは罹災証明で今日で何10名派遣しておりますか。」と聞いたら、昨日会ったんですが、「私は今日でも 200名罹災証明で行っていると」こう言うんですね。ですから、そのように固定した事務を他人の、言い換えますと、市役所以外の人でも手伝えるんです。その一つとしての部分部分を大いに探してですね、そして、それに応援隊員の外部の皆様方をはりつける、そして、計画的にそしてできるだけ全市にわたるようにそういうことを一つ計画しようじゃないかというようなこともですね、昨日、朝、自治大臣にも相談いたしまして、自治大臣からも昨日早速、その意味でまた、調査に行ってもらいました。私の方は現地対策本部にそれを指示をいたしまして、どういうふうにそこをもう一回練り直してですね、先生のおっしゃるその「つなぎ」をどういうふうにカバーするか一つやってみてくれ、こういうことをいたしておるところでございます。何分にも平素の区分とか、あるいは市、県、国の職員の職分とかですね、そういうものは一切この際かなぐり捨ててみんな一体となって同じ市民の公僕だと、被災者の公僕だと、そういう気持ちで対応してくれんかと、そういうふうに督励をし、なおかつ、計画を立てておるところでございますが、まだ、不十分でございますから、ご指摘のとおり、これをですね、いま、おっしゃるところをきちんとしなければ、いくらこれから医療、教育、福祉、いろんな問題で幅広く手を打ちましてもその効率がなかなか上がらない、あるいは遅滞をする恐れがありますから、十分注意していきたいと思っております。

 〇総務庁関根行政相談課長

議員のご指摘の点は、2点ほどあるかと思います。一つは被災者からの相談窓口を一本化する等の措置をとるべきではないかというご質問でございますが、今般の震災に関しましては、兵庫県とか神戸市をはじめといたしまして、各地方公共団体とか各省庁で相談窓口を設けております。そして、被災者から様々な相談、問い合わせに応じ

 

 

 

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