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(2)被害の概要

(人的被害)

マグニチュード 7.2の都市直下型地震は、災害発生後相当機関を経て疾病により死亡した 789名(関連死)を含め、死者 6,308名、行方不明者2名、負傷者43,177名という戦後最悪の極めて深刻な被害をもたらした(平成7.12.27現在)。

都道府県別では、兵庫県 6,279人で全体の99%、次いで大阪府28人、京都府1人となっており、兵庫県に被害が集中している。市町村別では、震度7を記録した神戸市 4,484人で全体の約71%、次いで西宮市の 1,107人、芦屋市の 433人となっており、兵庫県の中でも神戸市が非常に大きな被害を受けたことが分かる。

 

兵庫県の死者、行方不明者、負傷者が入る

  兵庫県 神戸市 西宮市 芦屋市 宝塚市 尼崎市 北淡町 伊丹市
死者 6,279 4,484 1,107 433 116 48 39 19
行方不明者 2 1 1          
負傷者 39,488 14,679 6,386 3,175 2,201 6,641 831 2,201

 

(住宅被害)

住家については、大きな被害が生じ、全壊が約10万棟、半壊が約10万9千棟にものぼった。

(鉄道・道路関係の被害)

鉄道関係の被害については、JR西日本、阪急電鉄、阪神電鉄、神戸市交通局、神戸高速鉄道等合計13社において不通になる等大きな被害が発生、また、山陽新幹線では高架橋の倒壊・落橋が8ヵ所で発生する等の被害が発生。

道路では、地震発生直後、名神高速道路、中国府県別住家被害が入る自動車道、阪神高速道、直轄国道等27路線36区間で通行止めとなった。

(水道関係の被害)

兵庫県、大阪府等9府県68市町村の水道事業及び水道用水供給事業の水道施設が被災し約 123万戸が断水した。

工業用水道では、神戸市、西宮市等を中心に3府県8事業において被害が発生し、最大時で289社の受水企業が断水。

(電気・ガス関係の被害)

地震直後、約 260万戸が停電。都市ガスについては、大阪ガス(株)管内で約86万戸で供給が停止。また、LPガスについては、被災した約40万世帯のうち、家屋の全壊等により使用不可能となった世帯を除き、安全点検を実施しないと使用できない世帯が約29万世帯あった。淡路島では漏洩爆発事故も発生した。

府県 全壊 半壊 一部破損
兵  庫  県 99,399 101,475 138,282
(神戸市) 61,995 32,114  
(尼崎市) 5,028 26,330 34,390
(西宮市) 19,550 16,307 322,300
(芦屋市) 3,923 3,557 3,770
大  阪  府 896 7,179 86,242
京  都  府 3 3 1,493
奈  良  県     3
徳  島  県 4 84 1,089
香  川  県     2
滋  賀  県     91
和 歌 山 県     171

 

 

 

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