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イ 西宮市における特別行政相談所

 

 ?@ 開設に至る経緯等
 《第1期》震災直後から市(市民相談課)に相談所開設が働きかけられたが、市役所庁舎、公共施設自体が被災していたことや救援物資の受け入れに忙殺されていたこともあって、会場の調整に手間取った。
 しかし、市の連絡担当者の努力や市内行政相談委員の支援の結果、市災害対策本部(市庁舎2階)前のロビーに机を並べた常設の相談所が開設されることとなり、震災2週間後の平成7年2月6日から兵庫事務所職員と近畿管区局職員により、同年7月末まで相談受付けが続けられた。
 《第2期》その後は、特定の期に各行政機関が参加し開催する「特別総合行政相談所」を中心に相談の受付が行われていたが、平成7年6月から開始された芦屋市における「特別行政相談所」が好評であったことから、西宮市でも改めて常設の相談所を開設して欲しいとの要望が市から寄せられ、平成8年2月から常設の特別相談所が開設された。しかし、第2期の常設の相談所は、庁舎の全面改修等が予定されているなど同一場所を長期間使用することが難しく、実質1か月間の開設に止まった。

 

=西宮市の被害状況=
西宮市では、死者・行方不明者1,108 人、負傷者6,386 人の人的被害のほか、市内約16万世帯の約36.5%に当たる約6万世帯が全半壊(棟数では約3万6千棟)するという物的被害を受け、また、市内の約94%が断水するなどライフラインにも大きな被害を受けている。
このため、最大時には約42万人の市民の1割を超える約4万5千人が避難生活を送っている。

 

 ?A 相談所の開設形態等
 相談所は、次表のとおり、市民になじみの深い市役所内で、長期間にわたり連日(又は定期的に)開設し、被災者等が利用しやすいよう配慮された。
 また、相談は、原則として、兵庫事務所及び近畿管区局からの2名(一時的には3名以上)の職員が交代で受付けを行う体制がとられ、また、市内行政相談委員による積極的な応援体制がとられた。

 

 

 

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