開会の挨拶
皆様おはようございます。第6回アルコールセンター長会議を東京で開催できますことは主催国として大きな喜びでございます。最初に皆様、特に海外からのたくさんの優秀な科学者の皆様に歓迎の言葉を申し上げたいと思います。今回のご滞在が楽しくまた実り多いものになりますことを心から希望しております。 近年、世界規模の死亡率や疾病罹患率にアルコールが大きく影響していることがどんどん明らかになってきております。この重大かつ複雑な問題に対処するためには、それぞれの文化の価値体系に応じた対策が必要です。われわれのアルコール健康医学協会は適正飲酒を推進しております。適正飲酒という概念に対してはいろいろなご意見があることは承知しております。しかしながら、過去数百年間飲酒が文化の一部であった我が国においてはアルコール関連問題を減少させるためには適正飲酒が現実的な方策であると考えております。 アルコールにはプラスの面とマイナスの面があることは万人が認めるところです。問題となるのは、ある量を飲んだ場合、あるいはある飲み方をした場合の功罪の可能性ということになります。この問いに答えるには、アルコール間題の本質や規模に関する科学的事実をまず最初に知らなければなりません。この知識なしでは、真の意味での適正飲酒を推進することはできないのです。この意味で、優れた科学者の皆様による今回の会議の我々の未来への貢献は計り知れないものがあると私は確信しております。この会議が相互に実り多く、またアルコール関連問題の有効な予防対策につながることを私は心から祈っております。 どうもありがとうございました。 アルコール健康医学協会理事長 春日 斉
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