日本財団 図書館


■事業の内容

(1)波浪特性等の長期変動解明のための北太平洋の気候データセットの整備
[1] データの収集(整理読取)
a.神戸海洋気象台に保管されていた179巻(約350万通)の海上気象観測報告を整理し、今年度FD化する選別を実施した。
b.データ選別の第一段階として
A:外洋航行船、 B:沿岸航行船、 C:湾内航行船に分類した。
[2] データコーディング作業
統一されたフォーマットでパンチ作業ができるように、コーディング作業を実施し、9月下旬に終了した。
[3] 電子計算機媒体化
a.10月からコーディング作業が済んだA船の資料について、FD化作業を開始し、順次B船についてもFD化を行った。
b.FD化関連の中間ファイルのためのソフトと、国際規格ファイルのためのソフトプログラムを作成した。
c.今年度のFD化通数は365,000通となった。
[4] 研究開発委員会を次の日付で実施した。
a.第1回  7月18日
b.第2回  2月23日
[5] 報告書の作成
 本事業の成果報告書には、委員会の山元委員長にも執筆を依頼した。完成した報告書は関係機関に配布した。(A4版−28頁  200部)
注)本件の事業に関しては、1994.8.9付 WMO(世界気象機関)事務局長から気象庁長官宛に本事業を評価しかつ支援する旨の書簡があった。本データベース化は、世界の海洋学者間では、神戸コレクションという名で広まりつつあり、大きな期待とともに一刻も早く完成が待たれている。
(2)波候の変動特性に関する研究
[1] 文献調査
大気及び海洋波浪の長期変動に関する文献を収集し調査した。
[2] 波浪観測資料の収集整理
気象庁海洋観測ブイ、沿岸波浪計の観測資料を収集整理した。
[3] 観測資料の統計解析
観測データの解析方法について検討し、10月下旬から観測資料を用いて統計解析を実施した。
[4] 特異事例の解析
11月に解析の準備に入り、12月から特異事例の解析を行った。
[5] 大気大循環と波候に関する解析
1月から大気大循環と波候に関する解析を実施した。
[6] 研究開発委員会を次の日付で実施した。
a.第1回  7月11日
b.第2回  2月29日
[7] 報告書の作成
 本調査の成果報告書について、11月から結果が得られた観測資料の統計解析、特異事例の解析、及び大気大循環と波候に関する解析の順にまとめ、3月29日に完成したので、関係機関に配布した。(A4版一243頁 200部)
(3)衛星データを用いた波浪情報利用に関する研究
[1] 文献調査
a.衛星等による波浪観測に関する文献を収集し、波浪情報の作成方法について検討した。
b.大学、研究機関等にあるデータについても収集した。
[2] 事例の検討
 台風、低気圧、前線等の事例について選定を行い、11月に波浪情報利用と検証を実施した。
[3] 観測資料の統計解析
観測データの解析方法について検討した。
[4] 特異事例の解析
台風、低気圧、前線等の特異事例(異常な高波)について解析した。
[5] 研究開発委員会を次の日付で実施した。
a.第1回  7月21日
b.第2回  2月28日
[6] 報告書の作成
 本研究の成果を報告書にまとめ、関係機関に配布した。(A4版−81頁 200部)
■事業の成果

本事業により、次のような成果が得られた。
(1)波浪特性等の長期変動解明のための北太平洋の気候データセットの整備
[1] 1890〜1932年の観測表179巻のマイクロフィルム中40巻について、今年度は36万5千通の電子媒体化を行った。
[2] 1MMTフォーマット(国際式)に変換するためのソフトを作製した。
[3] 中間ファイルFDを用い、航路別の船舶隻数、年代別通数、海域別通数を調査分類した。
[4] 気象・海象データの項目別測得率を調査した。
(2)波候の変動特性に関する研究
[1] 文献調査の結果1950年頃から実用的な基礎理論が確立しており、1970年後半から船舶・港湾設計等の工学的目的から研究調査が始まった。
[2] GEOSAT衛星の波浪観測データによるデータベース化を行った。
[3] 1972〜1994年まで、港湾局:44、気象庁:11、気象庁ブイ:6、米海洋大気庁:5地点の波浪データを収集し、データベース化を行った。
[4] 上記資料を用い、統計解析の結果次のことについて解明した。
a.波高と周期の季節変化
b.波高と周期の結合分布
c.波高と未超過確率分布
d.各海域の再現期間値
e.無次元波高と無次元周期の関係
f.月平均波高の長周期変化傾向
g.衛星データとブイデータの観測精度
(3)衛星データを用いた波浪情報利用に関する研究
[1] 文献収集、特にSARに関する資料について収集した。
[2] 衛星は、Geosat,TOPEX/Poseidonの有義波高のデータベース化を行った。
[3] 衛星観測データのメッシュ化を試みた。メッシュは、緯度経度共に2.5度間隔とした。
[4] 波浪情報の作製技術について開発した。





日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION