日本財団 図書館


■事業の内容

長期にわたり、海外研修生の教育に実績を有する(財)海外造船協力センター及び、ポートステートコントロール研修に実績を有するオーストラリアの海事大学(Australian Maritime College)にポートステートコントロールに関する最新の情報に基づいた研修用教材の開発を委託した。
(1)教科書 IMO Model corse 3.09 Port Stste Controlの内容に沿ったものとした。
(2)問題集 アジア・パシフィック諸国の初級の検査官の育成に主眼を置いた内容とした。
(3)報告書作成
[1] 題 名  「PSC検査官研修用教科書、演習問題及び解答集」
[2] 規 格  A4判 500頁
[3] 数 量  報告書  25部
[4] 配布先  アジア・パシフィック海事当局IMO ILO ESCAP 
USMOU ラテンアメリカMOU パリMOU
■事業の成果

本財団の事業は、「東京MOU」に基づく事務局事業を的確に行うと共に、アジア、パシフィック地域のPSC検査官の質の向上を図るための研修、セミナー等の技術協力が当該地域のポートステートコントロール推進のための重要な課題となっている。
 当該地域における検査官は、総じて知識、経験が十分でないため、初級検査官を対象とした研修の実施、上級の検査官に対してはセミナーを開催している。
 平成7年度を初年度とする5年間で220名の初級PSC検査官の研修を実施する事により、当該地域のポートステートコントロールの質の向上、各国間の平準化を図るため、平成7年11月に、東京MOU関係国11カ国20名の参加を得て、第1回PSC検査官研修を3週間の日程で開催した。
 研修内容は、実船におけるトレーニング、テクニカルビジット、イブこングセッション、週末旅行等変化を持たせたが、研修の主体である座学におけるメインの研修教材として、本事業において開発した教科書、演習問題とその解答集を試採用し、有効に活用した。
 研修の評価としては、「準備会議」メンバーと研修実施に携わった者によるあらゆる角度からの意見、及び来期に備えての反省、「検査官研修推進連絡会議」における総括が行われた結果、細かい反省点は認められるが、全体としての評価は、合格点が与えられ、第1回検査官研修として多大な成果を得ることが出来た。
 各国参加者の要望、意見は好評であり、また関係各国の評判も良かった。





日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION