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「海事の国際的動向に関する調査研究」の報告書

 事業名 海事の国際的動向に関する調査研究
 団体名 日本海難防止協会 注目度注目度5


■事業の内容

(1)海難防止関係
 海上交通の国際的な性格上、海上安全の問題については、常に国際的な動向に注目して、これらを斟酌する必要がある。
 IMOにおいては、海上人命安全条約第5章の航路指定について、その強制化が検討されており、昨年5月の海上安全委員会において、その改正が承認され、1997年に改正条約が発効することとなった。
 昨年9月の航行安全小委員会においては、マレーシアからマラッカ・シンガポール海峡における安全対策の一環として分離通航方式の採用が提案され、引き続きIMOにいて検討されているものの、同海峡は我が国の主要なタンカールートの一つであり、慎重な対応が求められているところである。
 また、SAR条約については、各国のSAR体制の充実が検討されてきている中で、一昨年のフェリー・エストニア号の海難を契機として、ROROフェリーの安全対策を強化するため、SAR条約の改正も検討されることとなっている。
 さらには、全世界的な海上遭難・安全システム(GMDSS)の運用開始を控えてその最終的な調整作業が進められている。
 そこで、これら海難防止関連事項を中心に各国の動向を調査するとともに、我が国の対処方針等を検討し、IMOの関連会議に調査員を派遣して対処方針の反映を図った。
[1] 調査の方法
a.委員会による検討
 学識経験者、関係団体及び関係官庁で構成する「海難防止の国際的動向に関する調査研究委員会」を開催して、我が国における問題点、対処方針等を検討するとともに、委員会の下に作業部会を設けて、航路指定の強制化に関する技術的な問題について詳細に調査研究を行った。
(a)委員会の開催
イ.第1回委員会を開催して、次の事項を検討した。
(イ)第40回COMの審議概要について
(ロ)第26回LSRの審議概要について
(ハ)第65回MSCへの対処方針について
ロ.第2回委員会を開催して、次の事項を検討した。
(イ)第65回MSCの審議概要について
(ロ)第41回NAVへの対処方針について
ハ.第3回委員会を開催して、次の事項を検討した。
(イ)第41回NAVの審議概要について
(ロ)第1回COMSARへの対処方針について
(ハ)平成7年度報告書(案)について
(b)作業部会の開催
イ.第1回作業部会を開催して、次の事項を検討した。
(イ)航路指定の強制化について
(ロ)航行安全面の国際協力について
ロ.第2回作業部会を開催して、次の事項を検討した。
(イ)第65回MSCの審議概要について
(ロ)第41回NAVへの対処方針について
b.関係資料の収集、整理及び解析
 当協会ロンドン連絡事務所との連携のもとに各国の関連情報、関連資料の収集、整理及び解析を行った。
c.IMO会議への出席
 IMO会議で審議される事項については、我が国が慎重・適切に対応する必要がある重要課題であることから、次の会議に調査員を派遣して、委員会における研究結果を踏まえて、当協会ロンドン連絡事務所との密接な協力の下に、我が国の意見の反映を図った。
(a)第65回海上安全委員会(MSC)
イ.開催日  平成7年5月9日〜17日
ロ.場 所  IMO本部(ロンドン)
ハ.調査員  当協会企画部主任研究員 泉 昌宏
(b)第42回航行安全小委員会(NAV)
イ.開催日  平成7年9月18日〜22日
ロ.場 所  IMO本部(ロンドン)
ハ.調査員  当協会企画部主任研究員 泉 昌宏
(c)第1回無線通信・捜索救助小委員会(COMSAR)
イ.開催日  平成8年2月19日〜23日
ロ.場 所  IMO本部(ロンドン)
ハ.調査員  当協会企画部主任研究員 泉 昌宏
[2] 調査項目及び内容
 IMO会議の議題である下記の項目について、前年度に引き続き調査研究を行った。
a.航路通報の強制化
 改正されたSOLAS第5章に基づく各国提案について、検討した。
b.航路指定の強制化
 航路指定を強制化するためのSOLAS条約第5章の改正案について、各国提案及び我が国提案等を中心に検討した。
c.SAR条約に基づく各国SAR計画の状況等
 航空及び海上捜索救助の調和、ROROフェリーの安全対策の一環としてのSAR条約の見直し等について、検討した。
d.GMDSSの体制、運用等について
 GMDSSの運用の問題について検討した。
e.電子海図について
 電子海図の表示及び情報装置に関する各国提案について検討した。
[3] 報告書の作成
 調査研究結果をとりまとめ、報告書を作成した。
a.部 数  150部(コピー製本)
b.配布先  委員会及び関係官庁、関係団体、図書館、教育機関等
[4] 委員会の開催
a.海難防止の国際的動向に関する調査研究委員会:3回
b.  同  上           作業部会:2回
(2)海洋汚染防止関係
 海洋汚染防止の国際的取り決めの基本となるMARPOL73/78条約は、附属書I(油)、附属書<2>(ばら積みの有害液体物質)、附属書<3>(容器入り有害物質)及び附属書V(廃棄物)が既に発効し国際的に実施されており、附属書<4>(汚水)については締結国が15ヶ国を超えてはいるものの、まだ発効要件を満たしていない。
 この他、現在IMOにおいて船舶からの大気汚染の防止規定、ばら積みで運送される有害固形物質の海洋への排出規制及び船舶のバラスト水による有害生物の移入規制等について新しい附属書の策定に向けて審議が行われている。
 一方、新たな海洋汚染問題に対応するための既存の条件に対する改正審議が引き続き行われている。海洋汚染問題は、ますます多岐にわたって国際会議の場に提起きる傾向にあり、海運主導国である我が国は、あらゆる問題に積極的に取組み、国際対応への参画が求められている。
 かかる状況を踏まえて、本事業は海洋汚染防止に関する国際的な情報の収集・解析を継続するとともに、当協会ロンドン事務所との協力をもとに関連の国際会議へ参加して国際動向を把握し、我が国の適正な対応に寄与するとともに、世界規模での海洋環境保全活動に貢献するため、本年度も、前年度に引き続きMEPC及びBCH(BLG)に関係する資料を収集、翻訳及び整理して国際会議に対する我が国の対処方針の策定、条約の国内法への円滑かつ適正な導入並びに国内体制の整備などについて、委員会を設けて関係官庁及び関係業界との意見の統一または調整を行った。
 また、MEPC及びBCH(BLG)等の国際会議に技術アドバイザーを派遣して、我が国代表を補佐するとともに関係作業部会に参画して我が国の意見の反映に努め、かつ、国際会議の動向を把握して関係官庁及び関係業界に報告し、海洋環境保全のための効果的な諸施策の樹立に貢献した。
[1] 調査の方法
 学識経験者、関係団体及び関係官庁等で構成する「連絡調整委員会」を設けて、それぞれ下記の事項について検討した。
a.委員会の開催
(a)第1回委員会を開催して、次の事項を検討した。
イ.IMO、BCH作業部会の概要報告について
ロ.IMO第37回MEPCへの対応について
ハ.その他
(b)第2回委員会を開催して、次の事項を検討した。
イ.IMO第37回MEPCの概要報告について
ロ.IMO第1回BLGへの対応について
ハ.その他
(c)委員会は、当初5回開催する予定であったが、IMOにおける委員会開催スケジュールの変更のため、BCH作業部会の概要報告と第37回MEPCへの対応とを、それぞれ同時に開催し、第1回BLGの概要報告及び第38回MEPCへの対応については次年度に開催することとしたため、開催回数を2回とした。
 作業部会については、当初2回開催する予定であったが、すべて本委員会で処理がなされ、特に作業部会を開催する必要がなくなったため開催しなかった。
b.関係資料の収集、整理、解析
 当協会ロンドン連絡事務所との連携のもとに各国の関連情報、関係資料の収集、整理及び解析を行った。
c.IMO会議で審議される事項については、特に我が国が慎重に対応しなければならない重要課題を踏まえて、当協会ロンドン連絡事務所と密接な協力のもとに、我が国の意見の反映を図った。
(a)BCH作業部会
イ.開催日  平成7年6月19日〜23日
ロ.場 所  ロンドン
ハ.調査員  海洋汚染防止研究部主任研究員 浜田 高志
(b)第37回MEPC
イ.開催日  平成7年9月11日〜15日
ロ.場 所  ロンドン
ハ.調査員  海洋汚染防止研究部長 池上 武男
(c)第1回BLG
イ.開催日  平成8年3月4日〜8日
ロ.場 所  ロンドン
ハ.調査員  海洋汚染防止研究部主任研究員 浜田高志
[2] 調査項目並びに内容
a.MEPC及びBCH(BLG)に関する資料の収集・翻訳及び解析
 国際会議に出席し、我が国の代表を補佐するとともに海洋汚染防止関係資料の収集、解析を行った。
 下記のとおり、海洋汚染防止関係会議等の資料の収集、翻訳、解析を行った。
(a)BCH作業部会の各国提出文書の翻訳及び担当議題の資料作成等
(b)第37回MEPCの各国提出文書の翻訳及び担当議題の資料作成等
(c)第1回BLGの各国提出文書の翻訳及び担当議題の資料作成等
(d)BCH作業部会、第37回MEPCの報告書の翻訳・整理等
b.MARPOL条約に関連する資料の収集、翻訳、解析を行った。
 下記の通り、海洋汚染防止国際会議等の資料の収集、翻訳、解析を行った。
(a)OPRC条約関連の資料の収集・翻訳、解析を行った。
(b)MARPOL73/78条約締結国リストを作成した。
(3)報告書の作成
 調査研究結果をとりまとめ、報告書を作成した。
a.部 数  100部
b.配布先  委員会委員、関係官庁、団体、図書館及び教育機関等
(4)委員会の開催
 連絡調整委員会   2回
■事業の成果

(1)海難防止関係
 IMO第65回MSC、第41回NAV及び第1回COMARに調査員を派遣し、アドバイザーとして、我が国代表を補佐させ、船位通報及び航路指定の強制化等重要な議題について、我が国の対処方針の反映を図った。また、同時に各国の動向調査及び情報収集を行い、これを関係当局及び団体等に提供、有効な活用を図った。
さらに、委員会での検討事項及び必要な資料について、これを関係当局及び関係団体に広く配布し、海難防止の推進に寄与できた。
(2)海洋汚染防止関係
 本事業は、海洋汚染防止条約に関するIMOの動向を把握するとともに、関係当局の指導によりMEPC及びBCH(BLG)小委員会の前後に関係当局及び関係団体等で構成する連絡調整委員会を開催して国際会議の審議事項の検討を行い、我が国の対処方針の策定及び行政の円滑な運営に寄与した。
 また、MEPC及びBCH(BLG)小委員会の国際会議に代表を派遣して政府代表を補住するとともに国際会議の関係資料の収集・翻訳及び解析を行い、これから得た情報を当局をはじめ、海運及び関連業界に提供し有効な活用を図った。
 さらに、関係資料のうち必要な事項については、報告書に掲載し、海洋汚染防止のための参考資料として関係機関をはじめ関係団体等に広く周知して活用されており、関係者の海洋環境の保全に貢献するところ大であると思われる。





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更新日: 2019年5月18日

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