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■事業の内容

医学・医療に関する研究助成事業を次のとおり実施した。
(1)高齢者の医学医療に関する研究助成(10件)
高齢者痴呆の発生機序に関する医学的研究  ………………………………… 10件
発生機序、臨床病態、治療、疫学、予防に関する総合的研究
(神経化学、免疫学、病理学、遺伝学、生理学等)
病態生理学的アプローチ  ………………………………………………(10件)
(2)看護職員等に対する研究助成(46件)
高齢者、慢性疾患のケア及びリハビリテーション等の知識・技術水準の向上を図るための研究
[1] 医療・看護ケアの改善を図るための研究 …………………………… 35件
[2] 短期海外研修 …………………………………………………………… 11件
(3)在日外国人留学生に対する研究助成(40件)
医学医療分野の研究に必要な費用、学会参加費用等 ……………………… 40件


■事業の成果

高齢化社会の急速な到来に対し、今日、がん、脳卒中等成人病の研究と同様、老人性痴呆の研究が最大の課題となっており痴呆性老人は痴呆のみならず、異常行動、精神症状を併せもつので、家庭や施設等でも処遇がむずかしく、社会問題となっている。

 しかしながら、痴呆性老人の研究は、がんや循環器疾患の研究費に比べると著しく乏しい現状にあり、この解明は緊急の課題となっている。このため高齢者痴呆疾患の実状や高齢者の失禁、患者のケアの研究及びその対策のため本事業により高齢者の医学医療に関する研究の助成を行った結果、来るべき長寿社会が活力のある、健やかで心豊かなものになるよう研究者各位がますます医学医療の発展に尽力するなど、高齢者特に痴呆性老人の保健、医療福祉の向上に大きな成果を挙げたものと思われる。

 また、看護、介護職員に研究の助成を行った結果、高齢者、慢性疾患のケア及びリハビリテーション等の知識・技術水準の向上に成果を挙げたものと思われる。短期ではあるが、海外先進国における看護・介護制度下での研修も前期成果に大いに寄与するものと思われる。

 さらに、在日外国人留学生に対する研究の助成を行った結果、日本留学の成果に役立てられ、国際親善にも寄与したものと思われる。





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