■事業の内容
（１）ばら積貨物船構造の実績調査・研究
[1] 構造解析法・損傷解析法及び評価方法の調査
構造解析法・損傷解析法についてアンケート・文献調査を行い、調査した損傷事例について解析・計算を行い、各種解析評価法について検討した。
[2] 保守点検、節労問題の整理
アンケート調査より抽出した保守点検・節労に関する問題点を抽出し、特に溶接時数を調査分析し、まとめた。
（２）構造強度評価基準の研究
[1] 構造比較と比較計算の方向付け
比較する諸因子について検討するとともに、計算対象とする損傷対策モデル、詳細構造モデル、主要構造モデルなどの構造解析用モデルを追加して、比較計算の方向づけを行った。
[2] 比較解析計算とその分析評価
上記ａ．で作成した比較計算対象モデルについて計算解析し、影響因子の度合い、構造要素の有効性、モデルの解析手法について検討した。
（３）設計指針、評価手法の総合的取りまとめ
[1] 設計指針、評価手法の検討
設計指針、評価手法の最終とりまとめに向けて、設計指針の評価尺度について検討した。
■事業の成果
ばら積貨物船の合理的な構造設計指針・評価の手法を得ることを目的として調査・解析を実施し、下記の成果を得た。
[1] 構造解析法・損傷解析法の調査
調査した解析手法により波形隔壁スツール下部の強度、クロスデッキの強度、二重底の寸法と強度などの試解析を行って、各構造要素因子の影響度を把握した。
[2] 保守点検、節分問題の調査
節労問題について特に溶接工数に重点をしぼって、各種溶接法、環境条件による溶接時数への影響度を調査・整理した。
[3] 構造強度評価基準の研究
座屈許容設計法の調査に従って、二重底ロンジの弾塑性座屈解析を行った。また、波浪変動圧の計算法を研究し、試計算を行って最終強度、疲労強度それぞれへの適用性を検討した。
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