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「航海用電子参考図等の開発・作成及び利用技術等に関する調査研究」の報告書

 事業名 航海用電子参考図等の開発・作成及び利用技術等に関する調査研究
 団体名 日本水路協会  


■事業の内容

(1) 航海用電子参考図等の開発・作成
 本事業は今年度で2年度目となり、昨年度作成した航海用電子参考図(以下「ERC」という。)については、この普及を図るとともに、最新維持作業を実施した。
[1] 水路部既存数値化データの処理
 ERC用に水路部から提供される数値化データは、紙海図と同様に数多くの情報が収集されている。その数は数万点に上り、市販されているERCの表示装置の性能上、画面に表示できるデータ量は1万点程度が限度である。このため、情報の種類の削減や海岸線・等・等深線等の線データの適切な間引き、及び最新維持等の処理を行わなければならない。この処理の結果がERCの評価に大いに影響するので慎重かつ正確に行った。また、昨年6月にERCの表示装置に関する性能基準が策定されたことから特に今年度は、この基準に沿えるよう等深線の線データの連続化を徹底し、また将来に備えて陸部の色の塗り潰しに便利なように海岸線のデータの並べ換えを行うなどERCの質の向上を図った。
 処理作業については、紙海図にすると44枚分のデータが取り扱われ、広範囲なため次の3期にわけて処理を行い、順次ERCを作成し発行した。
a. 第1期  東北沿岸の海域
b. 第2期  日本海の全沿岸海域
c. 第3期  九州南・西沿岸の海域
[2] 配布用のERC及びENCの作成
 ERCの収録媒体は、256KBのICメモリカードであるから4〜5ファイルが1枚のカードに収録できる。1ファイルの点数では1万点程度が限度であり、沿岸域の地形・地物等を考慮しながら統合ファイルを分割し、配布用ERCを作成した。分割に際しては、最低5マイルはファイル間で重複させ、航行中の変針点や船舶の輻輳海域、狭水路等でファイルの切り換えやカードの取り換えがないように使い易さと事故防止に留意した。
[3] CD-ROM製作システムの整備
 今年度から海上保安庁が刊行するENCの原版をCD-ROMに複製し、複製結果を検査する装置を整備した。
[4] 最新維持及び補正の実施
 平成5年度に整備したERCの編集・検査システム(ハードウエア及びソフトウエア)を使用し、同年度に発行したERC「東京湾及び付近」の最新維持版を発行した。
[5] ERC・ENCの普及
 ICカードの発行のつどパンフレットを作成し、関係官庁及び海事関係者等に配布した。
[6] 開発・作成方法
 検討会を8回開催して開発・作成方法を検討した。
(2) 水路書誌の電子化に関する調査研究
[1] 水路書誌の電子媒体化に関するニーズ、電子媒体に関する現状及び動向調査
a. 水路書誌ユーザーニーズについて
 アンケート調査は海事関係団体、ヒアリング調査は大手海運会社、海上自衛隊等を対象として行った。
b. 電子化に関する現状、動向について
 水路書誌を、電子媒体で頒布することについて著作権等の法的制約について調査を行った。
 技術的動向については、電子媒体を海上で使用することの耐久性、記録密度、媒体の大きさ及び船舶・船主の情報収集、情報伝達等について調査を行った。
c. 類似システム・製品について
 自動車のナビゲーションシステムの概要、動向等について調査を実施し、整理・解析を行った。
[2] 電子化への適性面等基礎的な研究
 現在刊行されている水路書誌19種類47誌について、電子計算機による計算結果を利用する形態の書誌、手作業により編集を行う書誌等に分類し、各々刊行に至るまでの作成工程について調査・検討を行った。各種調査の結果及び費用対効果等の観点から、全ての水路書誌について、電子化の適性、不適性を適性評価表によって洗い出し、電子化に適する書誌を抽出した。
[3] 電子化手法・標準化の研究
 電子水路書誌のあり方についての概念、電子書誌の形態、内容構成、提供媒体・出力装置等について調査・整理した。
 電子書誌の標準化については、必要性の有無、概念、主題の選定、事項の抽出及び標準化について現状の調査・検討を行った。
(3) 航海用電子参考図等の利用技術に関する調査研究
 本調査研究は、類似の極めて簡易なものを含むERC表示装置等の普及・利用状況及び将来の動向並びに利用者の意見・要望等を調査し、わが国周辺海域でそれらを使用する場合の条件、適切な利用方法及び利用者に対する教育・訓練等について調査研究を行い、船舶の航行安全のための運用マニュアルを作成する基礎的な作業を実施し、その結果をとりまとめた。
[1] 調査の項目及び内容
 今年度は2年間の継続事業の最終年度であり、下記事項についての調査研究を行った。
a. 前年度実施したアンケート調査結果の評価
b. 航海用電子参考図等の適切な運用方法等の調査研究
c. 教育訓練等に関する効果適手法の調査研究
d. 航行安全のための運用マニュアルを作成する基礎適な調査研究
e. 関係資料の収集及び整理
 上記a〜dをもとに航行安全のための運用マニュアルを作成する基礎的な作業を実施し、その結果の取りまとめを行った。
■事業の成果

今年度は本事業の2年度目であり、ユーザーの要望に応えかつERCの早期普及を図るため主として既存数値化データ処理を事業の中心におき、本州、四国、九州の各沿岸域を網羅する11枚に及ぶICカードを発行することができた。
 また、水路書誌の電子媒体化に関するニーズ、電子媒体に関する現状及び動向調査、アンケート調査、ヒアリング調査の結果、海事関係ユーザーの水路書誌利用の現状、及び販売動向の現状を把握することができた。
 なお、2年間にわたり、プロッターを含むERC表示装置等の普及・利用状況及び将来の動向並びに利用者の意見・要望等を調査し、わが国周辺海域でそれらを使用する場合の適切な利用方法及び利用者に対する教育・訓練等について調査研究を行い、具体的にその成果を得た。これらは、報告書を媒体として広く利用者側に伝達され、また将来の教育・訓練等において参考とされ、ひいては船舶の安全運航に資するものと思料される。





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