■事業の内容
(1) ハンブルク'94展示会 [1] 名称 :The 16th Shipbuilding, Machinery & Marine Technology Exhibition (通称:SMMハンブルク'94展示会) [2] 会期 :平成6年9月27日〜10月1日(5日間) [3] 開催場所:ドイツ連邦共和国、ハンブルク市 Hamburg Messe (1号館・Hall No.1、ブースNo.1003) [4] 主催者 :Hamburg Messe und Congress GmbH [5] 展示面積:600m2 [6] 出品者数:33社 [7] 入場者数:約32,000人 [8] 出品者 : a. スペース展示(18社) b. パネル展示(11社) c. カタログ出品者(4社) [9] 主な出品物: 油圧機器、ストレナーのカットモデル、造水装置、油水分離機、舶用空気圧縮機、ミニデカンター、模型、エンジン実機、塗料、展示用固定ピッチプロペラ、渦巻式ポンプ、電子ガバナシステム、セルフジェクター、潜水用空気圧縮機、ジャイロコンパス、空気槽 [10] 欧州国際協調ミッションの主な内容: 展示会期間中ハンブルク近郊にある船主、造船所を訪問し、日本の舶用工業及び製品に対するイメージ、今後の取引きの可能性について意見交換を行った。 a. 訪問先 (a) HAPAG-LLOYD AG(船主) (b) TRANSOCEAN SHIPMANAGENENT GmbH(船主) (c) CHEMlKALIEN-SEETRANSPORT(船主) (d) (HDW) H0WLDTSWERKE DEUTSCHE WERFT AG(造船所) b. 参加会員(7社) (2) 英文広報誌の刊行 [1] 名称:JSMEA NEWS [2] 仕様 a. 規格 :レターサイズ(280mm×215mm) b. 頁数 :8頁 c. 発行回数:年4回 d. 発行部数:5,000部 e. 製本 :中綴じ f. 色数 :2色(1頁及び8頁は4色) g. 用紙 :コート紙 [3] 内容 a. No.61(5月発行) ・ 世界最大のエンジンを搭載した船舶 ・ 日本の大型内燃機関業界の現状 ・ 2ストローク大型エンジンメーカー7社の製品の紹介 ・ パシフィコ横浜にて行われたSea-Japan'94開催模様 b. No.62(8月発行) ・ テクノスーパーライナー実験船「疾風」・「飛翔」の紹介 ・ 日本の舶用油水分離器/油分濃度計業界の現状 ・ 会員の油水分離器/油分濃度計製品紹介(7社) ・ 第16回SMM'94ハンブルク展示会にパートナーカントリーとして参加 c. No.63(11月発行) ・ 関西国際空港の紹介 ・ 日本の発電機及び配電盤業界の現状 ・ 会員の発電機/配電盤の製品紹介(6社) ・ 日本のソーラーボートの紹介 ・ 第16回SMM'94ハンブルク展示会開催概略 d. No.64(平成7年2月発行) ・ 天然ガス焚高効率大型低速ディーゼル機関実証プラントの紹介 ・ 舶用低速主機関DY28形の開発について ・ 会員の新製品紹介(7社) ・ 日韓舶用工業界交流懇談会開催概略 ・ 日中舶用工業界交流懇談会開催概略 ・ 舶用機械技術セミナー(於・中国)開催概略 [4] 配布先:5,000部 a. 海外船主・造船所等(2,000部) ・ 第一地帯 600部 ・ 第二地帯 200部 ・ 第三地帯 700部 ・ 船主・造船所等訪問 500部 b. 運輸省関係者駐在在外施設(540部) ・ 第一地帯(7施設) 210部 ・ 第二地帯(3施設) 90部 ・ 第三地帯(8施設) 240部 c. 展示会等海外事業にて配布(2,100部) d. 国内(会員、賛助会員等)に配布(360部) [5] 製作会社:株式会社東京ニュース通信社 [6] 委員会等:海外広報誌委員会 11回
■事業の成果
北米自由貿易協定(NAFTA)や欧州連合(Europe Union)の拡大等、新たな潮流の中で開催された本展示会は今回で16回目を迎えた。世界的な景気の動向が注目される中で開催された本展示会ではあるが、展示会そのものは活況を呈し、当会も前回に引き続き通算で10回目の参加となった。 今回の展示会で特筆すべき事は、日本国政府が本展示会のパートナーカントリー制度を受諾し、当会もこれに呼応し、参加規模も前回(300m2)の倍(参加面積1,000m2、展示面積600m2)、展示場所も入口の近くとなる等、日本が大きく注目されたとである。出品者も、スペース出品18社、パネル出品11社、そしてカタログ出品4社の計33社が出品し、大型のエンジンを始めとする、実機が多数展示され、会場を始めとして、ハンブルクの街頭や広告塔には日本の国旗を記した展示会ポスターが掲出され、非常に華やいだ雰囲気であった。当会スタンドにもVIPの訪問や海事産業関係者等多数の来場があり、各社では製品の引合や質問等、来場者の要求に熱心に応えていた。 現在、日本の舶用工業は、折からの円高と船価の安値受注に伴う値引要求、生産拠点の海外移転、さらには海外からの技術移転の要求等、非常に厳しい経営環境に立たされている。このような状況の中で今回の展示会に参加したことは、日本の舶用製品のみならず、日本全体のイメージアップにもつながり、日本の舶用製品の優秀性、信頼性及び知名度が改めて認識された事は間違いない。そして、世界各国の海事関係者に対するPRや親交を一層深め相互理解を広められた事は、最終的には出品各社及び日本の舶用工業全体の利益につながるものであろう。 さらに、展示会期間中にハンブルク近郊の船主、造船所に対してミッションを派遣し、日本の舶用工業や製品について意見交換を行ったことは、これまでは単なる情報だけで理解していた欧州の、船主、造船所の日本製品への考え方、業務提携等による協力関係の構築次第では、欧州市場への参入の可能性がまだ多分にあることが判明した等大きな成果があった。よって本事業の目的が大いに達成されたものと確信している。 海外への広報宣伝の一環として、本年度も英文広報誌を年4回発行した。本年度は昨年に引続き各業種別の製品特集を2回、Sea Japan特集、新製品特集をそれぞれ1回行った。これらは、海外78ケ国の船主及び造船所等1,500ケ所に幅広く配布し、また運輸省関係者駐在の在外施設18ケ所に各30部を送付し、同施設の来訪者に配布したり、海外展示会、セミナーで配布等、有機的且つ効果的な活用を行った。 このように、同広報誌を継続的に刊行することによって、日本製舶用工業製品の知名度が海外ユーザーに周知徹底され、最終的には日本の舶用工業界全体の利益につながり、よって本事業の目的が達成されたものと確信する。
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