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「大型船縦通肋骨材の強度に関する研究」の報告書

 事業名 大型船縦通肋骨材の強度に関する研究
 団体名 日本造船研究協会 注目度注目度5


■事業の内容

(1) 実船荷重調査
[1] 疲労荷重設定法の確立
 実船計測データを解析して海象条件、頻度分布条件の検討により荷重パターンを整理した。また縦曲げ・横曲げ・内外水圧などの荷重組合せ法についても検討して、疲労荷重設定法を確立した。
(2) 水線面近傍の波浪荷重推定法の確立
[1] 計算法の検証
 現状各種ストリップ法による計算結果と水槽試験結果を比較して、その精度について確認し、改善点を明確にした。
[2] 各種要因の傾向把握のための試解析
 詳細試解析を行って荷重分布について検討し、各種船型/サイズの各要因の傾向を明らかにした。
(3) 水槽試験による波浪荷重推定法の検証
[1] 水槽試験
 コンテナ船型の模型船について水槽試験を行い、前年度のタンカー船型のデータも含め総合検証を行った。
(4) 該当部材の疲労強度評価法の確立
[1] 疲労試験と検証
 構造モデルによる疲労試験及び試験片によるランダム荷重疲労試験を行って、縦通肋骨の横桁取合い部の荷重伝達メカニズムと疲労強度を確認し、疲労強度解析法の検証を行った。
[2] 亀裂進展計算法の検証
 亀裂進展計算の解析コードについて検討し、立体モデルによる疲労亀裂進展試験により亀裂伝播シュミレーションの精度を検証して、実船の疲労亀裂損傷の試解析を行った。
[3] 疲労強度試解析とまとめ
 疲労強度試解析結果の比較検討により、サイドロンジ疲労解析フローを確立し、それによって就航中の船の疲労強度解析と損傷実績を対比、検証してSR216の解析法と評価法を提案した。
■事業の成果

就航中の大型船の水線面付近の高張力鋼を用いた、船側縦通肋骨の取合い部から発生した損傷が報告されている。
 本研究は、水線面付近の船側縦通肋骨とフラットバー取合い部に着目し、大きな影響を与えると考えられる水線面付近の波浪による変動荷重の実船計測と水槽による実験、それらの成果を取込んだ波浪荷重計算法の開発及び取合い部の大型・小型模型による疲労実験とそれらを考慮した。疲労亀裂進展解析技術の研究、実船の逆解析による検証を行い、船側縦通肋骨取合い部の疲労強度推定法の精度向上を図ることを目的とした3ケ年計画の最終年度である。
 平成5年度はVLCCによる実船計測データの総合解析、波浪荷重推定法の開発と水槽試験による検証及び該当部の疲労強度評価法の研究を行った。本事業の成果を要約すると、
(1) 波浪荷重推定法
 VLCCの実船計測結果を解析し、ランダム荷重とサイドロジンに発生する応力等の長期的特性を明らかにした。
 現状のストリップ法により船体運動、荷重の計算を各社で行い、比較し問題点を明確にし、これらを改善する計算法を確立した。
 位相を考慮した各種荷重の組み合わせ法について検討し、実用性の見通しを得た。
 大型角水槽においてVLCC、コンテナ船型の模型試験による波浪中の自航試験を行い、この計算法を検証することができた。
(2) 疲労強度評価法
 船側縦通肋骨取り合い部の構造を模擬した中型モデルを用いて定荷重、ランダム荷重について疲労試験を行い構造物のSN曲線を作成した。
 2軸応力作用下の試験片及び残留応力のある試験により疲労亀裂進展試験を行い、シュミレーション解析の有用性を確かめた。
 疲労強度解析上の問題点について調査、各社で行われている色々な疲労強度解析手法について比較検討を行い、疲労試験、亀裂進展計算の成果も折込み、疲労強度解析法、評価法を作成した。それを就航船に適用した試解析によりその妥当性を検証した。
 以上、本研究により得られた成果は、縦通肋骨材設計における荷重推定法の確立、疲労強度評価法の確立によって、該部構造の合理的設計、信頼性の向上に寄与するものと思われる。





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更新日: 2012年2月7日

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