日本財団 図書館


■事業の内容

[1] アンカーチェーンの今後の需要動向と輸入の現状、及び問題点の把握
 各種資料等を基に、舶用アンカーチェーンの国内生産実績、輸入実績について調査をし、さらには、舶用製鎖業(9社)を訪問し、現状及び今後の見通し等について取材調査を行った。
[2] 製鎖業者の経営力、生産技術力の評価及び労働環境の現状と課題整理
 舶用製鎖業の作業が労働環境の改善策を見出すため、製鎖業を訪問し、作業の現状及び取材調査を行った。
[3] 製造工程における各工程区分ごとの作業内容の整理、合理化、近代化方策の検討
 舶用製鎖業に対して、a.市場の成長性の評価、b.協業化の必要性、問題点、c.生産工程の改善、d.他分野への進出の可能性等についてアンケート調査を行い、資金力、経営力に応じた工程区分ごとの合理化策について検討を行った。
[4] 製鎖業以外の分野への進出検討
 舶用製鎖業を訪問した際に、他分野への進出の可能性、ならびに識別についての取材を行い、今後の業界事情も含めての検討を行った。
[6] まとめ及び報告書の作成
調査・検討結果をとりまとめ、報告書として印刷のうえ、関係方面に配布した。
部数   200部
規格   A4判 130頁
配布先  委員、会員、関係官庁等
■事業の成果

近年、日本の舶用製鎖業を取りまく環境は、苛酷な労働からくる人材・人手不足、さらには円高に伴い品質には問題があるとはいえ海外から安価なアンカーチェーンが輸入される傾向にある。
 このような状況において、今後とも高品質で安定的な供給を続けていくためには、業界全体としての経営基盤の強化策を講じるとともに、他分野への進出の可能性といった経営の多角化についても目を向ける必要がある。
 よって、事業により、これら問題の解決の糸口を見いだし、今後の経営対策を図るうえで、大いに役立つものと思料される。





日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION