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■事業の内容

[1] 生産工場の現状調査
a. すでに人と機械との調和がすすめられている、東陶機器小倉工場、トヨタ自動車九州宮田工場を訪問し、生産の実態調査及び人と機械との役分担等について、取材調査を行った。
b. 委員会メンバーにより、欧州企業(ヴァルチラ(中形エンジン)、MTU(高速エンジン)、ハムワージ(ポンプ、コンプレッサー)、シーメンス(制御装置)等)を訪問し、生産工場の実態の見学、及び人と機械とのかかわり等についての調査を行った。
c. ケーススタディ対象工場(ダイハツディーゼル守山工場)に拾いて、POP(生産時点情報管理)システムによるデータを基にした人と機械とのかかわりについて検討した。
[2] 自動化生産システムの意識調査
 舶用工業(239社)及び他産業(138社)に対し、「自動化の推進状況・問題点」「人と機械とのかかわり」等についてのアンケート調査を行い、142社(舶用工業80社、他産業62社)から回答があった。
[3] 舶用工業における自動化推進上の問題点
 上記の現状調査ならびにアンケート調査結果等から舶用工業における自動化の姿、問題点等の抽出を行った。
[4] とりまとめ
 般用工業における先端的生産技術の導入策、運用上の問題点、今後の対応策等についてとりまとめを行い、報告書として印刷のうえ関係先に配布した。
部数 :400部
規格 :B5判 182頁
配布先:委員、会員、関係官庁
■事業の成果

リストラ(業務の再構築)、リエンジニアリング(業務革新)が叫ばれている今日、今こそ工場内のムリ、ムダ、ムラを洗い出し、業務の根本的な見直し、及び新しい生産システムの構築が必要である。
 人手・人材不足が深刻な時期に見られるCIM構築ては、多くの人の理解は得られない。生産現場に働く作業者や管理者と、自動化のための生産設備との共存を図らなければならない。働く環境の快適性も重要であるが、それよりも作業者の安全、働きがい、満足感の方がより重要である。
 そこで本事業では、これら考えを踏まえ「人と生産システムとの関係」を取り入れた舶用工業における先端的生産技術の課題、導入策に重点をおいた検討をすすめてきた。
 本成果は今後、設備の改善、生産の自動化等を計画している舶用企業にとって大いに役立つものと思料される。





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