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■事業の内容

(1) 舶用機械の海外技術セミナーの開催

h. 講師・演題及び派遣期間:
(a) 学識経験講師  1名
演題  ;世界の造船と舶用工業の現状ならびに今後
派遣期間;平成4年10月27日〜11月5日(10日間)
(b) 業界講師    4名
イ. 演題  ;小形軽量高出力4サイクル低速ディーゼル機関E28
派遣機関;平成4年10月27日〜11月5日(10日間)
ロ. 演題  ;サイリスタインバータ式軸発電装置及びトランジスタインバータ式可変速電動機装置の概要
派遣機関;平成4年10月27日〜11月5日(10日間)
ハ. 演題  ;15ppm油水分離器及び立型インライン型渦巻ポンプ
派遣機関;平成4年10月27日〜11月5日(10日間)
ニ. 演題  ;無公害型船尾管シール
派遣機関;平成4年10月27日〜11月5日(10日間)
(c) 自主参加業界講師  12名
i. 受講者:上海;海運・造船・舶用工業関係機関及び学校関係技術者
157名
大連;海運・造船・舶用工業関係機関及び学校関係技術者
142名
j. パネル展示及びカタログ配布参加会社:
(a) パネル展示   13社/58枚(上海、大連とも)
(b) カタログ配布  20社   (上海、大連とも)
k. 事務局派遣員:
(a) 事前    1名(役員)
イ. 派遣者名;1名
派遣期間;平成4年5月26日〜6月4日(10日間)
(b) セミナー開催時;3名(役員1名、職員2名)
イ. 派遣者名;1名
派遣期間;平成4年10月25日〜11月5日(12日間)
ロ.派遣者名;1名
派遣期間;平成4年10月25日〜11月9日(16日間)
ハ. 派遣者名;1名
派遣期間;平成4年10月25日〜11月9日(16日間)
l. 報告書
(a) 体裁 ;B5判 写真印刷、写真説明オフセット印刷
(b) 配布先;会員等 300部
m. 会議
(a) 技術セミナー委員会  2回
(b) 派遣講師打合せ会   2回
(2) 欧州舶用工業との協調体制確立のための方策検討
a. 実施期間:平成4年6月及び9月
b. 派遣地域:オランダ、イギリス及びドイツ
c. 実施内容:
(a) 欧州舶用工業との協調体制確立のため、欧州舶用機器審議会(EMEC)の会長(オランダ)及び副会長(イギリス)を訪問して、交流を図り意見交換を行った。
 なお、当初の計画では、平成4年6月上旬にギリシャの国際海事展の際に開催される国際舶用機器協議会(IMEC)の会議に出席するため、事務局役員及び職員各1名を派遣する計画であった。
 しかし、同会議が平成4年9月下旬のハンブルク国際海事展の際に開催されることに変更になったので、これに伴い派遣時期を変更することになった。
(b) 国際舶用機器協議会(IMEC)が、平成4年10月1日にハンブルクにおいて開催されることになり、事業の目的である欧州舶用工業との協調を進めるため、日本の舶用工業界の代表として事務局から出席した。
d. 派遣内容:
(a) 派遣者名;1名
派遣期間;平成4年6月18日〜 6月25日(8日間)
(b) 派遣着名;1名
派遣期間;平成4年9月26日〜10月 3日(8日間)
■事業の成果

(1) 舶用機械の海外技術セミナーの開催
 今回の技術セミナーの開催は、昭和63年度に上海において開催した際に、中国側から数年後に再度、上海及び大連での開催を強く要望されていたことに応えたものである。
 今回の技術セミナーは、当工業会主催で、中国船舶工業総公司綜合技術経済研究院、中国船舶工業総公司上海船舶設備研究所及び大連船舶工業公司の協力と上海船舶工業公司の後援を得て開催し、中国各地の海運・造船・舶用工業関係機関及び学校関係技術者約300名(上海:157名、大連:142名)の出席を得て盛大なセミナーとなった。
 現在、中国ではVLCC建造分野に進出を図るため技術の向上に国を揚げて取り組んでいる。この絶好の時期に本技術セミナーを再び開催したことは、多数の関係技術者に対し、我が国の省力化、軽量化、自動化等の新技術・新製品が欧米よりも優れていることを紹介できたことにより、我が国舶用機械に対する性能、品質の優秀性及び信頼性を再確認させたものと確信し、ひいては今後の同国への輸出推進の一助として更に大きく貢献したものと思料する。
(2) 欧州舶用工業との協調体制確立のための方策検討
 欧州の舶用工業は、ECの統合に伴う業界活動の統一・強化のため1991年10月1日に、EMEC(欧州舶用工業審議会)を設立した。
 このような欧州の舶用工業の動向に対して、我が国の舶用工業は、欧州の舶用工業との協調体制を確立していくため。当会事務局役員が、平成4年6月にEMEC事務局(オランダ・ハーグ)を訪問して、会長Mr.Koomenと面談し、日本と欧州の国際協調の在り方等について意見交換を行う事が出来た。また、EMEC副会長国であるBMEC(英国舶用工業審議会)事務局(英国・ロンドン)を訪問して、BMECの理事でEMEC副会長のM.TaylorおよびBMECの会員企業5社の代表者と面談し、今後の欧州および英国の舶用工業と日本との国際協調の在り方について意見交換を行い、相互理解を深める事が出来た。
 その後、10月にドイツ・ハンブルクにおいて開催されたIMEC(国際舶用工業協議会)定例会議に当会事務局役員が出席して、各国の舶用工業関係者と国際協調推進のためのIMECの強化、各国の市場動向等について意見交換を行い、国際協調を図ることが出来た。
 このように、当事業の実施により欧州の舶用工業との交流を積極的に進めて、国際協調体制確立のための方策を検討する事が出来、大いに成果を得ることが出来たと思料する。





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