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■事業の内容

[1] 整備認定事業場の調査指導
a. 膨脹式救命いかだ整備情報の集中管理
(a) インプットデータの収集及びアウトプットの作成
 インプットデータの基礎となる各いかだの整備記録を毎月各整備事業場から収集し、当協会でチェックした後、委託したコンピュータ会社において整備記録から入力データを製作し、一般統計(地区別、事業場別等)及び特別統計(各試験別不合格いかだのメーカー別等)をアウトプットする。
 これらの統計資料は当協会が整備統計として各整備事業場の指導用基礎資料としている。
(b) プログラムの追加作成
 いかだの種類増加のため解析・集計プログラムを追加作成した。
b. 巡回調査指導
 本年度調査を実施した地区は、北海道(稚内、室蘭、函館)、中国(岡山、島根、鳥取)及び東九州(宮崎、大分、山口)の3地区である。
(a) 調査指導内容
 対象事業場について次の内容の調査及び指導を行った。
イ. いかだの整備事業場
(イ) 管理状況の調査
(ロ) 整備技術の指導
ロ. SOS発信器整備事業場
(イ) 管理状況の調査
(ロ) 整備技術の指導
[2] 認定事業場(監督者)の品質管理
a. 製造認定事業場の監督者の品質管理講習
(a) 指導書の増補改言下を実施した。(名称:品質管理指導書)
(b) 舶用機器製造工事管理者品質管理講習会を実施した。(受講者:44名)
イ. 日時    平成4年11月24日〜27日(4日間)
ロ. 開催場所  大阪市:日本生命中之島研修所
ハ. 内容    船舶の安全に関する法体系及び法規検査、検査管理、認定事業場と経営、認定事業場の組織等並びに筆記試験(口述試験を含む。)
b. 修繕事業場の監督者の品質管理講習・研修
 舶用機器修繕工事管理者に資格を付与するための修繕工事管理者講習及び資格を有する修繕事業場の監督者に対し、品質管理講習会及び研修会を開催した。(開催地:東京都、大阪市(講習会)、塩釜市、焼津市(研修会))
(a) 研修指導書の改訂版の作成(名称:舶用機器修繕指導書)
(b) 舶用機器修繕工事管理者品質管理講習会、研修会を開催した。
イ. 日時及び場所
(講習会)
(イ) 平成4年 8月20日(木)〜 8月22日(土)3日間 於:東京都
(ロ) 平成4年 9月 3日(木)〜 9月 5日(土)3日間 於:大阪市
(研修会)
(イ) 平成4年 9月25日(金)〜 9月26日(土)2日間 於:塩釜市
(ロ) 平成4年10月23日(金)〜10月24日(士)2日間 於:大阪市
ロ. 内容
 修繕に関する安全法規、品質の維持と保証及び筆記試験等
c. 整備事業場の監督者の品質管理講習及び研修
 舶用品の整備認定事業場の監督者の資格取得のため、膨張式救命いかだ講習会及びGMDSS関連機器講習会を開催し、また、有資格者(GMDSS関連機器及びSOS発信器)のための整備技術研修会を開催した。
(a) 膨脹式救命いかだ講習会
イ. 指導書の改訂(名称:膨脹式救命いかだ整備技術指導書及び同付図)
ロ. 内容      いかだとその整備体制の沿革、いかだの基礎知識、点検と整備等
ハ. 膨脹式救命いかだ整備技術講習会
(イ) 日時    平成4年8月24日〜8月29日(6日間)
(ロ) 開催場所  東京:B&G東京海洋センター
(ハ) 講習項目  船舶関係諸規程の設立について及びいかだの整備作業の一般的注意事項並びに膨脹状態における点検、試験等について
(b) GMDSS関連機器整備技術講習会
イ. 指導書の改訂(名称:GMDSS関連機器整備技術指導書)
ロ. GMDSS関連機器整備技術講習会
(イ) 日時    平成4年10月12日〜10月17日(6日間)
(ロ) 開催場所  東京:B&G東京海洋センター
(ハ) 講習内容  GMDSSの概念及び関連法規及び406EPIRBの解説、双方向無線電話装置の基礎知識並びに実技試験
(c)GMDSS関連機器整備技術研修会
イ. 日時    平成4年9月8日(火)、9月9日(水)
ロ. 開催場所  東京:B&G東京海洋センター
ハ. 研修項目  船舶安全法及び関係法令、新型式機器及び新型式測定器使用法の実技指導
(d) SOS発信器研修会
イ. 東京地区
(イ) 日時    平成4年11月10日(火)
(ロ) 開催場所  東京:B&G東京海洋センター
(ハ) 研修項目  船舶設備規則及び電波法関係法令
ロ. 大阪地区
(イ) 日時    平成4年11月13日(金)
(ロ) 開催場所  大阪:大阪サンケイ会館
(ハ) 研修項目  船舶設備規則及び電波法関係法令
■事業の成果

[1] 整備認定事業場の調査指導
 膨脹式救命いかだの整備情報の集中管理は、全国で30,000台といわれる膨脹式救命いかだの整備情報のうち、毎月の整備完了したいかだについてその型式、製造番号、とう載船舶、整備事業場名等を入力するもので、これを集中的に管理し、データの蓄積により全いかだの状況把握及び検索も可能となり、救命設備として重要な地位を占める膨張式救命いかだの整備情報を全国網で処理しており、整備事業場指導のための基礎資料としての役割りを果たしている。
 また、巡回調査指導は、現地調査及び指導により、事業場が正確に業務を運営しうる体制を維持するためのもので、この結果管理上の問題点の改善及び整備技術の一層の向上に寄与したところが大きい。
[2] 認定事業場(監督者)の品質管理講習
 本事業は、舶用機器の製造及び修繕事業場並びに膨脹式救命いかだ及びSOS発信器等の整備事業場が必要としている管理技術者を養成するため、品質管理技術・安全法規の講習会を開催し、また、管理技術の維持向上を図るために研修会を実施しているもので、これら講習会、研修会の実施により、総合的品質保証体制の強化、船舶安全行政の補完に寄与しようとする企業外教育訓練制度の一つである。各業種別に講習又は研修を実施し、認定事業場等の品質保証体制の強化と船舶検査の合理化に大きく貢献するものと思われる。





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